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結節性多発動脈炎

けっせつせいたはつどうみゃくえん

(認定基準、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

1. 「結節性多発動脈炎」とはどのような病気ですか

動脈は血管の太さから、大型、中型、小型、毛細血管に分類されます。結節性多発動脈炎は、この内の中型から小型の血管の動脈壁に炎症を生じる疾患です。動脈は全身の諸臓器に分布していますので、腎臓、腸、脳、心臓、皮膚など多彩な臓器に症状を呈します。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか

正確な患者数はわかっていません。理由は、結節性多発動脈炎と顕微鏡的多発血管炎の両疾患を従来から結節性動脈周囲炎として一括して取り扱ってきたからです。県ベースの成績を参考に推測しますと、年間新規発症患者数は全国で50人程度、全国の患者数は250人程度と推定されます。

3. この病気はどのような人に多いのですか

発症する年齢は40~60歳に多く、平均年齢は55歳です。男女比は3:1で男性に多いです。発症しやすい素因などについてははっきりわかっていません。

4. この病気の原因はわかっているのですか

肝炎ウイルスや他のウイルス感染の後に発症する方もいらっしゃいますが、多くの患者さんでは原因は不明です。

5. この病気は遺伝するのですか

遺伝性の病気ではありません。

6. この病気ではどのような症状がおきますか

38℃以上の高熱、体重減少、筋肉痛・関節痛、四肢のしびれ、皮膚潰瘍、尿蛋白や尿潜血陽性、腎機能悪化、腹痛・下血、脳出血・脳梗塞、高血圧など様々な症状がおきます。特に重篤な症状としては、腎不全、腸出血、脳出血・脳梗塞などがあります。

7. この病気にはどのような治療法がありますか

基本的には経口のステロイド薬の服用により治療しますが、その量は重要な臓器障害(心臓・腎臓・消化器など)があるかどうかにより変わります。またこのような重要な臓器障害がある場合には、ステロイド薬だけでは治療に十分ではなく、免疫抑制剤と呼ばれる薬を併用しないと病気の勢いを十分に抑えられないことがしばしばみられます。当初使われる免疫抑制剤としてはシクロフォスファミドがよく使われます。
また一旦病気の勢いが抑えられたあとそれを維持するための治療法としても、やはりステロイド薬と免疫抑制剤が使われますが、その場合の免疫抑制剤としてはアザチオプリンやメソトレキサートが使われることがあります。
これらの治療でも十分抑えられない重症の患者さんに、生物学的製剤が試験的に使われることもあります。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか

病気の原因も不明であり、病気の勢いを抑えることが治療の主目的になります。しかし十分に病気の勢いを抑え、臓器障害が進行するのを防ぐことができれば、日常生活をほとんど普通に送ることができる可能性もあります。また病気の勢いも自然に強くなることも弱くなることもあり、これは患者さんごとに全く違うためなかなか予想ができません。十分に治療によってコントロールできていても、急激に悪化することもありますので注意が必要です。

9. この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか

きちんと治療薬を服用することが最も重要です。ステロイド薬は急に服用をやめると場合によっては血圧が低下しショック状態になることもありますので十分な注意が必要です。
病気の勢いが治療により十分抑えられていても、日常生活において身体に負担のかかるようなことをすると病気が悪化する可能性があります。しかし基本的には日常生活は普通に送ることができます。


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情報提供者
研究班名 難治性血管炎に関する調査研究班
研究班名簿   
情報更新日平成27年8月23日