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多系統萎縮症(1)線条体黒質変性症

たけいとういしゅくしょう せんじょうたいこくしつへんせいしょう

(認定基準、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

(1)線条体黒質変性症
(2)オリーブ橋小脳萎縮症
(3)シャイ・ドレーガー症候群

1. 線条体黒質変性症とは

最初パーキンソン病の症状に似ていますが、やがてフラツキや排尿障害などが出現して、抗パーキンソン病薬も効きにくい病気で多系統萎縮症という疾患の一つの病型です。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか

我が国では、多系統萎縮症の約30%が線条体黒質変性症と推定されています。

3. この病気はどのような人に多いのですか

発症は成年期で特に50歳代に多く、男性にやや多いようです。

4. この病気の原因はわかっているのですか

乏突起膠細胞(オリゴデンドログリア、オリゴと略します)や神経細胞の中にαシヌクレインという蛋白質が凝集した特殊な封入体が形成されます。これらを手がかりに発症機序の研究が進んでいますが、まだその全貌は分かっていません。

5. この病気は遺伝するのですか

ほとんどは孤発性ですが、ごく一部では家族内発症することがあります。したがって、いわゆるメンデルの遺伝はしませんが、現在この遺伝要因について研究が進んでいます。

6. この病気ではどのような症状がおきますか

パーキンソン病に似て、表情に乏しく、筋肉がかたくこわばり、動作が遅く、緩慢になります。また、話しにくくなり、起立・歩行も不安定となり、転びやすくなります。まれながら、手や指のふるえも見られます。やがて、立ちくらみや、尿の排出が困難になり便秘になるといった自律神経症状や、小脳の病変によるふらつきや話しにくさもみられます。明らかな知能の障害はほとんどありません。パーキンソン病とそっくりな症状ですが、パーキンソン病の薬の効果が悪く、ADL障害の進行が早い場合には、この病気を疑います。

7. この病気にはどのような治療法がありますか

歩きにくさ、書字の困難、話しにくさなどのパーキンソン症候群には、効きは悪いのですがレボドパやドパミン作動薬を使います。自律神経障害で尿が出にくいときは抗コリン薬、ノルアドレナリン遮断薬、コリン作動薬など、血圧が下がってしまうときはノルアドレナリン前駆薬などを試みます(シャイ・ドレーガー症候群の項参照)。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか

病気の進み方は、パーキンソン病より速く、発病から5年ほどで車椅子使用となり、10年ほどで臥床状態を経て亡くなることが多いといわれています。

9.食事・栄養について

嚥下障害を有する人が多いので、急がず、時間をかけて、飲む込み易いものを摂取するように工夫しましょう。嚥下障害があると誤嚥性肺炎をきたしやすくなります。低栄養状態が低下すると体力低下していろいろな感染症を起こしやすくなります。


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情報提供者
研究班名 運動失調症の医療基盤に関する研究班
研究班名簿   
情報更新日平成27年2月6日