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紫斑病性腎炎(指定難病224)

しはんびょうせいじんえん

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

1. 「紫斑病性腎炎」とはどのような病気ですか

紫斑(紫紅色~暗紫褐色の点状~斑状の皮下出血)を伴い発症する腎炎です。体内の小さな血管(毛細血管)にIgAという免疫グロブリンが沈着することにより発症するタイプの血管炎(以前はヘノッホ・シェーライン紫斑病と呼ばれ、現在はIgA血管炎と名称が変わりました)の罹患に伴い発症する腎炎です。IgA血管炎・ヘノッホ・シェーライン紫斑病の約50%に合併することが示されています。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか

年間10万人あたり約20人発症することが報告されています。

3. この病気はどのような人に多いのですか

成人よりも小児で発症することが多く、好発年齢は3~7歳と報告されています。4-6歳に発症のピークがありますが、成人期にも発症します。男女比は、1.5-2.0:1と男性に多い傾向があるといわれています。日本人を含めアジア人、白人は黒人に比べて発症しやすいといわれています。

4. この病気の原因はわかっているのですか

発症は秋から冬に多く、上気道感染症が先行することも多いため、感染症の関与が疑われていますが、正確な病因については未だ明らかになっていません。IgAを含む免疫複合体の関与する全身疾患であり、IgA 腎症と同様に、IgA1分子ヒンジ部のО結合型糖鎖不全が指摘されています。

5. この病気は遺伝するのですか

遺伝する病気ではありません。一部には家族内発症が報告されており、なんらかの遺伝因子の関与も示唆されています。

6. この病気ではどのような症状がおきますか

IgA血管炎・ヘノッホ・シェーライン紫斑病の症状としては、紫斑や関節痛、腹痛が認められます。紫斑(点状の出血斑)は下腿に多く、早期は隆起しています。関節痛は約80%に認められ、軽度の腫脹を伴うことがあります。腹痛は約60%に認められ、便に出血(下血)を伴うこともあります。
約50%に糸球体腎炎(紫斑病性腎炎)を合併します。多くは無症状(血尿、蛋白尿のみ)で発症することが多く、全身倦怠感、微熱などの症状を伴うこともあります。ネフローゼ症候群(8%)や急性腎炎症候群(15%)の病型を呈する例では、浮腫や高血圧に伴う頭痛を呈することもあります。

7. この病気にはどのような治療法がありますか

安静を保ち、症状に応じて対症的な治療を行うのが基本です。血尿のみ、もしくは軽微の蛋白尿であれば、経過観察あるいは抗血小板薬を使用することもあります。血尿に加えて中等度以上の蛋白尿を呈している場合は、腎生検を施行して治療方針を決定します。腎生検での組織学的重症度に応じて副腎皮質ステロイド、免疫抑制薬を使用します。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか

IgA血管炎・ヘノッホ・シェーライン紫斑病自体の予後は基本的に良好で、多くの場合、数週間で自然寛解します。一部に再発(約10%)し、持続型に移行(5%未満)することもあります。腎炎の予後は、検尿所見(蛋白尿の程度)、腎生検組織所見の重症度によって異なります。血尿単独あるいは軽度蛋白尿のみの場合の予後は基本的に良好です。

9. この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか

病初期には安静が必要です。治癒すれば日常生活において制限はありません。腎機能障害や蛋白尿が持続して認められている場合には、蛋白尿の程度および高血圧の合併の有無等により、食事療法や高血圧の治療を行います。

関連ホームページのご紹介

小児慢性特定疾病情報センター
http://www.shouman.jp/details/2_2_10.html


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情報提供者
研究班名 -  
新規掲載日平成27年9月14日