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遺伝性ジストニア(指定難病120)

いでんせいじすとにあ

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

1.「遺伝性ジストニア」とはどのような病気ですか

ジストニアとは意志によらない自分では制御できない運動(不随意運動と呼びます)の一つで、比較的長い筋肉の収縮により生じます。ジストニアは体の様々な部位にみられ、頻度の高いものとして斜頸、顔面痙攣、書痙などがあります。多くの場合はジストニアにより意志による運動(随意運動)が妨げられます。たとえば、足のジストニアでは歩行障害や転倒の原因となり、体幹のジストニアではねじれ(捻転ジストニア)により日常生活が妨げられます。ジストニアがみられる疾患は非常に多く、様々な疾患に伴ったジストニア(たとえば脳性麻痺、脳血管障害、パーキンソニズムなど)と、遺伝性ジストニアという遺伝子異常を原因とするジストニアそのものを生じる希少疾患群とがあります。遺伝性ジストニアのほとんどは小児期から青年期に症状が現れます。ジストニアが主症状のことや、他の不随意運動を伴うこと、疾患によっては精神発達遅滞を伴うこともあります。非常にわかりにくい病態であるため、専門医の診断が必要な疾患群です。

2.この病気の患者さんはどのくらいいるのですか

ジストニア研究班の調査では、遺伝性ジストニアの患者さんは全国で500人程度と推定されています。

3.この病気はどのような人に多いのですか

遺伝性の疾患ではありますが、ジストニア研究班で調査した際には我が国で多発地域はみられませんでした。また、遺伝性と名称にありますが、家族内に他にも患者さんがおられることは比較的少なく、おられても非常に軽症で不自由を感じていないため受診していない場合もあります。生活習慣とこの病気には関連はありません。

4.この病気の原因はわかっているのですか

今回遺伝性ジストニアとして難病に認定される疾患はいずれも病気の遺伝子が決まっている疾患です。遺伝性ジストニアの原因遺伝子はそれぞれの疾患によって異なっており、遺伝子のそれぞれが異なった機能を持っていると考えられています。現時点では病気の原因の遺伝子は決まっていても、どうして遺伝性ジストニアが生じるのか、病気の遺伝子を持っていても病気にならないことがあるのかはまだよくわかっていません。

5.この病気は遺伝するのですか

遺伝性ジストニアは病気の原因遺伝子を持っていることで病気になりますので、原則として遺伝します。しかし、4で触れましたように遺伝子を持っていても病気にならないことがあり、また、同じ家系内で病気になっていても、見かけが異なったり、ごく軽症のため、気づかなかったりすることもあります。未だわからない点が多く、研究によりさらにいろいろなことが解ってくることが期待されます。

6.この病気ではどのような症状がおきますか

1で触れましたようにジストニアの基本はややゆっくりとした筋肉の収縮で、手足や体幹に生じるときはねじれの要素を伴うことが多くみられます。左右対称でないことが多く、振戦(ふるえ)やミオクローヌス(筋肉のピクツキ)などを伴うことが多々あります。一部の遺伝性ジストニアでは運動や緊張などにより、発作性にジストニアと他の不随意運動を生じることがあります。

7.この病気にはどのような治療法がありますか

病気の型によって治療法が異なります。深部脳刺激療法が有効な病型、薬物療法が有効な病型、食事に留意する必要がある病型など様々ですので、担当医にご相談ください。

8.この病気はどういう経過をたどるのですか

病型によって異なりますので担当医にご相談ください。
深部脳刺激療法や薬物療法が有効な症例は障害も少なく、天寿を全うすることもできます。いずれの場合にも、早期の治療介入が有用とされております。

9.この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか

発作性ジストニアでは運動、緊張などに留意する必要があります。また、一部の遺伝性ジストニアでは食事療法が必要なこともあります。特に注意なく日常生活を送ることが可能な病型と、何らかの注意が必要な病型とがありますので、担当医にご相談ください。

10.この病気に関する資料・リンク

神経変性疾患ホームページ
神経変性疾患調査研究班リスト
ジストニアガイドライン(現在作業中)

治験情報の検索:国立保健医療科学院
※外部のサイトに飛びます。

情報提供者
研究班名 神経変性疾患領域における基盤的調査研究班
研究班名簿  研究班ホームページ 
情報更新日 新規掲載日:平成28年5月9日