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全身型若年性特発性関節炎(指定難病107)

ぜんしんがたじゃくねんせいとくはつせいかんせつえん

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

この病気は治りますか?

大部分の患者さんは、完治します。治療をやめて一旦完治しても、その後に再燃する方も多いのですが、最終的には80%の患者さんは完治しています。また、これまでの治療で完治しない患者さんに対して、生物学的製剤が使われるようになり、目覚ましい効果を挙げていますので、完治できる患者さんがもっと増えることが期待されています。

この病気の専門医はいますか?

小児リウマチ医がこの病気の専門医ですが、その数は全国で約60名程度と少なく、また小児リウマチ医がいる医療機関はそれほど多いものではありません。
専門医のいる地域の医療機関については、主治医の先生にお尋ねされるか、JIAの患者家族会「あすなろ会」(http://asunarokai.com/)へご相談頂くか、日本小児リウマチ学会のホームページを参照してください。

ステロイドは副作用が怖くて心配です。ステロイドを使わない治療はありませんか?

全身型では、診断を進めている間に、一時的に非ステロイド系抗炎症薬を使うことがありますが、この薬剤で全身型の炎症を抑え込むことが出来る症例は、極めて稀です。したがってステロイドによる治療が必要です。

また、全身型では、発熱が続くなど病勢の強い時期が続けば、危険な合併症やより重篤な状態へ移行するリスクが高まります。 したがって、このような危険な状態を回避するためにも、病勢を速やかに抑え込むステロイド療法が必要なのです。ステロイドを使わないと、却って危険な状況に陥りかねません。

一方この病気には、高熱や関節炎などの初期の病勢が一旦おさまれば、その後は自然に軽快していく特徴があります。したがって、ステロイドで病勢を抑え込むことに成功すれば、その後は病勢に応じてステロイドを減量することが可能になりますし、実際には約80%の患者さんが最終的にステロイドを中止できています。

以上から、病勢が強い時期の危険な合併症や移行病態を回避するため、また最終的には殆どがステロイド中止可能であることから、ステロイドを使った治療が、全身型の治療の中心となっています。

アクテムラ®という生物学的製剤が、これまでの治療より有効と聞きました。ステロイドではなく、最初からアクテムラ®で治療する訳にはいきませんか?

アクテムラ®は、病勢が落ち着いてから始める治療です。
全身型の患者さんの体内では、大量のIL-6(炎症を起こすサイトカイン)が作られており、それが患者さんの細胞や血中にあるIL-6のアンテナ(IL-6受容体)と結合し、炎症を起こす命令(シグナル)が伝わって、症状や検査値の異常が出現することが分かっています。アクテムラ®は、このIL-6のアンテナ(受容体)と結合するのを邪魔し、炎症を起こす命令を伝える経路を塞ぐことで炎症を抑えますが、IL-6の産生を抑え込む作用はありません。

したがって、病勢の強い時にアクテムラ®で治療を始めると、IL-6のアンテナと結合できないIL-6が血中に増加します。そのため、血中IL-6はアクテムラ®投与後に更に増加することになりますので、病態としては不安定な状況になります。

一方、このIL-6産生を抑え込む役割を果たすのがステロイドです。ですので、まずはステロイドで治療して活発なIL-6産生を抑制し、その上でIL-6の命令を遮断する、アクテムラ®を投与するという手順が決まっています。

アクテムラ®による治療を受けています。日常生活で気をつけることを教えて下さい。

IL-6は、発熱や倦怠感などの症状を引き起こすサイトカインですが、アクテムラ®は、IL-6の命令が伝わらないようにする薬剤です。したがって、アクテムラ®で治療しているとこれらの症状がマスクされてしまいます。

例えば風邪をこじらせて気管支炎や肺炎になっていても、熱はなく、元気です。ただ咳が長く続いていますので、念のために行ったエックス線検査で胸に影があることが分かり、初めて診断されることになります。

「熱もなく、元気だから大丈夫」とはいかない点が、これまでの治療薬と違うところです。その意味では、アクテムラ®治療の経験が豊富な先生に診てもらうことも大切かもしれません


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情報提供者
研究班名 自己免疫疾患に関する調査研究班
研究班名簿   
情報更新日新規掲載日:平成27年2月2日