■概念・定義 |
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通常成人男性に発症する、遺伝性下位運動ニューロン疾患である。四肢の筋力低下および筋萎縮、球麻痺を主症状とし、女性化乳房など軽度のアンドロゲン不全症や耐糖能異常、高脂血症などを合併する。筋力低下の発症は通常30~60歳ごろで、経過は緩徐進行性である。国際名称は Spinal and Bulbar Muscular Atrophy (SBMA)であるが、Kennedy diseaseとも呼ばれる。 |
■疫学 |
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有病率は10万人あたり1~2人程度と推計される。発症者は男性である。 |
■病因 |
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X染色体長腕近位部に位置する、アンドロゲン受容体遺伝子第1エクソン内にあるCAGの繰り返しが、38以上に異常延長していることが本症の原因である(正常では36以下)。CAGの繰り返し数と発症年齢との間に逆相関がみられる。男性ホルモンが神経障害の発症・進展に深く関与していると考えられている。 |
■症状 |
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神経症候としては、下位運動ニューロンである顔面、舌、及び四肢近位部優位の筋萎縮及び筋力低下と筋収縮時の著明な筋線維束性収縮が主症状である。四肢深部腱反射は全般に低下し、上位運動ニューロン徴候はみられない。手指の振戦や筋痙攣が筋力低下の発症に先行することがある。喉頭痙攣による短時間の呼吸困難を自覚することもある。深部感覚優位の軽徴な感覚障害が特に下肢遠位部でみられることもある。進行すると嚥下障害、呼吸機能低下などが見られ、呼吸器感染を繰り返すようになる。睾丸萎縮、女性化乳房、女性様皮膚変化などの軽度のアンドロゲン不全症候がみられる。血液検査では、 CKが高値を示すことが多く、耐糖能異常、高脂血症、軽度の肝機能異常を合併することも多い。 |
■診断 |
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本症の臨床診断は、遺伝歴が明確で、上記の特徴的な神経筋症候及び、女性化徴候を呈していれば比較的容易であるが、これらが不明瞭で鑑別診断が困難な場合も少なくない。血液検査でのCK高値、筋電図での高振幅電位などの神経原性変化、あるいは筋生検での慢性の神経原性などの検査所見が診断の参考となる。確定診断のためには、遺伝子診断によりアンドロゲン受容体遺伝子内CAGリピート数の異常伸長の有無を調べることが必要である。 |
■治療 |
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有効な治療法は確立していない。症状の進行に応じた運動療法とともに、誤嚥予防などの生活指導を行い、耐糖能異常、高脂血症などの合併症に対して治療を行う。男性ホルモン抑制療法について臨床試験が進められている。 |
■予後 |
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本症の神経症候は緩徐進行性で、徐々に筋力が低下し、発症10年程度で嚥下障害が顕著となり、発症15年程度で車イス生活を余儀なくされることが多い。通常、誤嚥性肺炎などの呼吸器感染症が直接死因となることが多い。 |
神経変性疾患に関する調査研究班から |
研究成果(pdf 28KB) |
この疾患に関する関連リンク |
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球脊髄性筋萎縮症(公費対象)
きゅうせきずいせいきんいしゅくしょう
| 研究班名 | 神経・筋疾患調査研究班(神経変性疾患) |
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| 情報見直し日 | 平成23年6月22日 |





