ビタミンD依存性くる病/骨軟化症(指定難病239)

びたみんでぃーいぞんせいくるびょう/こつなんかしょう
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

1. 「ビタミンD依存性くる病/骨軟化症」とはどのような病気ですか

ビタミンDの代謝あるいは感受性の障害により、骨に石灰化が起こらず、強度が不足する病気です。このため、成人期ではビタミンD 依存性 骨軟化症と呼ばれますが、小児期には成長も障害され、骨X線検査で特徴的な所見を呈し、ビタミンD依存性くる病と呼ばれます。腎臓における活性型ビタミンDの産生に障害のある型をビタミンD依存症1A型、活性型ビタミンDに対する標的器官の反応が欠如あるいは不良(ビタミンD受容体の異常)である型をビタミンD依存症2型(ビタミンD受容体機構異常症)と呼びます。ごく少数例で、肝臓におけるビタミンD活性化が障害されるビタミンD依存症1B型、活性型ビタミンDなどの不活性化が増強しているビタミンD依存症3型が報告されています。ビタミンD欠乏によっても同様な症状が起こりますが、ビタミンD依存性くる病/骨軟化症は遺伝子の変化によって生じ、病気としては区別されます。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか

文献的な検討では、世界でそれぞれ100例程度と考えられます。

3. この病気はどのような人に多いのですか

ほとんどの場合1~2歳以内に発症しますが、10歳以上での発症例の報告もあります。家族・親戚に同様な症状を示す方がいる場合もあります。

4. この病気の原因はわかっているのですか

1A型:ビタミンDの活性化に関わる酵素(1位水酸化酵素)の異常
2型:ビタミンD受容体の異常
1B型:ビタミンDの活性化に関わる酵素(25位水酸化酵素)の異常
3型:ビタミンDの不活性化に関わる酵素(チトクロームP450 3A4)の異常

5. この病気は遺伝するのですか

3型以外は一般的に常染色体潜性遺伝します。3型は常染色体顕性遺伝です。

6. この病気ではどのような症状がおきますか

くる病所見や骨軟化症所見、低カルシウム血症によるテタニーやけいれんなどが見られます。検査としては、低カルシウム血症、低リン血症、高アルカリホスファターゼ血症、くる病や骨軟化症の骨変化、二次性の副甲状腺機能 亢進 症を呈します。血中活性型ビタミンDは、1A型で低下、2型で上昇します。2型の半数以上に禿頭を伴います。

7. この病気にはどのような治療法がありますか

1A型では、活性型ビタミンDの投与が有効です。2型では、色々な報告がありますが、一般的には依存症IA型に比べ、大量のビタミンDの投与が必要で、カルシウム剤を使う場合もあります。禿頭を伴う場合は、治療に抵抗性のことが多いといわれています。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか

自然に軽快する例や治療により治癒し以後再発しない例もありますが、3歳までに肺炎や痙攣のため死亡する例や治療に抵抗する例、また治癒した後再発する例もあります。

9. この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか

継続的な服薬が必要で、定期的に受診する必要があります。

10. 次の病名はこの病気の別名又はこの病気に含まれる、あるいは深く関連する病名です。 ただし、これらの病気(病名)であっても医療費助成の対象とならないこともありますので、主治医に相談してください。

該当する病名はありません。

11. この病気に関する資料・関連リンク

 
小児慢性特定疾病情報センター
https://www.shouman.jp/disease/details/05_35_080/

 

情報提供者
研究班名 ホルモン受容機構異常に関する調査研究班
研究班名簿 
情報更新日 令和4年3月(名簿更新:令和4年7月)