1. 潰瘍性大腸炎の理解に必要な情報 |
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2. 潰瘍性大腸炎とは |
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潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜(最も内側の層)にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患です。特徴的な症状としては、下血を伴うまたは伴わない下痢とよく起こる腹痛です。病変は直腸から連続的に、そして上行性(口側)に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体に拡がります。この病気は病変の拡がりや経過などにより下記のように分類されます。 1)病変の拡がりによる分類:全大腸炎、左側大腸炎、直腸炎 2)病期の分類:活動期、寛解期 3)重症度による分類:軽症、中等症、重症、激症 4)臨床経過による分類:再燃寛解型、慢性持続型、急性激症型、初回発作型 |
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3. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか |
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わが国の潰瘍性大腸炎の患者数は、113.306人(平成21年度特定疾患医療受給者証交付件数より)と報告されており、毎年おおよそ8,000人増加しています。米国の100万人と言われている患者数に比べると10分の1程度です。 |
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4. この病気はどのような人に多いのですか |
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発症年齢のピークは男性で20~24歳、女性では25~29歳にみられますが、若年者から高齢者まで発症します。男女比は1:1で性別に差はありません。喫煙をする人はしない人と比べて発病しにくいと言われています。 |
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5. この病気の原因はわかっているのですか |
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原因は明らかになっていません。これまでに腸内細菌の関与や本来は外敵から身を守る免疫機構が正常に機能しない自己免疫反応の異常、あるいは食生活の変化の関与などが考えられていますが、まだ原因は不明です。 |
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6. この病気は遺伝するのですか |
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潰瘍性大腸炎は家族内での発症も認められており、何らかの遺伝的因子が関与していると考えられています。欧米では患者さんの約20%に炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎あるいはクローン病)の近親者がいると報告されています。近年、世界中の研究者によりこの病気の原因を含めた特異的な遺伝子の探索が続けられていますが、現時点では遺伝に関する明解な回答は得られていません。遺伝的要因と食生活などの環境要因などが複雑に絡み合って発病するものと考えられています。 |
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7. この病気ではどのような症状がおきますか |
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便がだんだんゆるくなることが最初の症状のようです。そして、便は出血を伴い、痙攣性の腹痛と頻回の排便をもよおします。下痢は徐々にあるいは全く突然に始まることもあります。症状が重くなると、発熱、体重減少、貧血などの全身への症状が起こります。また、腸管以外の合併症として皮膚病変、眼病変や関節の痛み、子供では成長障害が起こることもあります。 |
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8. この病気はどのようにして診断されるのですか |
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潰瘍性大腸炎の診断は症状の経過と病歴などを聴取することから始まります。最初に、血性下痢を引き起こす感染症と区別することが必要です。下痢の原因となる細菌や他の感染症を検査し、鑑別診断が行われます。その後、患者さんは一般的にX線や内視鏡による大腸検査を受けます。この検査で炎症や潰瘍がどのような形態で、大腸のどの範囲まで及んでいるかを調べます。さらに"生検"と呼ばれる大腸粘膜の一部を採取することで、病理診断を行います。潰瘍性大腸炎は、このようにして類似した症状を呈する他の大腸疾患と鑑別され、確定診断されます。 |
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9. この病気にはどのような治療法がありますか |
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原則的には薬による内科的治療が行われます。しかし、重症の場合や薬物療法が効かない場合には手術が必要となります。 |
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1)内科的治療 |
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現在、潰瘍性大腸炎を完治に導く内科的治療はありませんが、腸の炎症を抑える有効な薬物治療は存在します。治療の目的は大腸粘膜の異常な炎症を抑え、症状をコントロールすることです。 潰瘍性大腸炎の内科的治療には主に以下のものがあります。 〈5-アミノサリチル酸薬(5-ASA)製薬〉 〈副腎皮質ステロイド薬〉 〈血球成分除去療法〉 〈免疫調節薬〉 |
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2)外科的治療 |
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潰瘍性大腸炎の多くは薬物治療でコントロールできますが、下記のようなケースでは手術の対象となることがあります。 (1)大量出血がみられる場合 手術は大腸の全摘が基本となります。以前は人工肛門を設置する手術が行われていましたが、現在では肛門を温存する手術が主流です。この手術は大腸を取り除いた後、小腸で便を貯める袋を作って肛門につなぐ方法です。この手術方法で患者さんのQOLは飛躍的に向上されています。 |
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10. この病気はどういう経過をたどるのですか |
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多くの患者さんでは内科的治療で一旦は症状が消失(寛解)しますが、再発を繰り返すことが多いため、寛解維持のための内科治療が必要となります。また、寛解に至らず、症状が改善しない患者さんでは、重症の患者さんと同様に手術が必要となる場合もあります。大腸の炎症範囲が広範な患者さんでは、7~8年の経過で、大腸がんの危険が増えてくるため、定期的な内視鏡検査が必要です。一般的には患者さんの生命予後は健常人と同様と言われています。 |
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潰瘍性大腸炎(公費対象)
かいようせいだいちょうえん
| 研究班名 | 消化器系疾患調査研究班(難治性炎症性腸管障害) |
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| 情報更新日 | 平成23年7月27日 |







