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遺伝性周期性四肢麻痺(指定難病115)

いでんせいしゅうきせいししまひ

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

麻痺発作は周期(定期)的におこるのでしょうか?

「周期性」という病名から誤解を招きやすいですが、発作と発作の間の周期は、基本的に不定期です。発作が起こりやすい「条件」や「状況」の方がより大きな要因となります。更に、発作の回数や頻度は、それぞれの患者さんで個人差があります。中には、生涯に一度しか麻痺を経験しない方もいれば、毎週のように発作を繰り返す方もいます。

運動は控えたほうがいいのでしょうか?

一般に、制限する必要はありません。しかし、運動後に麻痺が頻回に出現するようであれば、専門医の助言を仰いでください。運動量の調整や予防薬の服用などが必要だと考えられます。

学校や職場での生活でどのようなことに注意したらよいでしょうか?

高カリウム性周期性四肢麻痺では、寒冷で症状が悪くなることがあるため、プールや冬場の体育での授業、職場であれば職場環境を配慮してもらうことが必要になることがあります。たとえば保温性の高い運動着、手足の保温具などの装用を特別に許可してもらうことなどがあります。
低カリウム性周期性四肢麻痺の場合には、学校の体育授業や職場の労作業の後に、麻痺や筋力低下の症状が強くでることがあります。あまりに症状が強い場合には、病院を受診してください。授業での身体への負荷や、職場の労働内容について、専門医からの助言に基づいて学校・職場にも病気への理解を得る必要があると考えられます。また、発作回数が多い場合には、遅刻や欠席・欠勤が増えてしまいますので、その意味でも学校・職場にも病気への理解を得る必要があると考えられます。

根治的療法がないのであれば、病院に行く必要はないのではないですか?

仰るとおり、残念ながら、現在のところ根治的療法は存在しません。しかし、麻痺発作を予防する可能性のあるお薬はあり、少なくとも発作回数を減らすことが出来ることが多いですので、専門医による診断確定の上、定期的に通院しお薬による治療をどうするかなどを相談されることをお勧めします。
また、一部の患者さんでは、長い経過の中で徐々に筋肉が痩せていく(ミオパチー型)方がいることが知られています。これらの副次的な症状の早期発見やそれに対する医療社会的サポートを相談する意味でも、病院に通院されることをお勧めします。

血液のカリウムが変化するのに、遺伝子異常はどうしてカルシウムやナトリウムに関するタンパクなのですか?

この点は、今も研究が続けられている未解明の部分であり、正確なメカニズムにはわかっていません。しかし、低カリウム性周期性四肢麻痺については、その謎の「糸口」の部分は次第にわかってきています。
まず、人間の筋細胞には膜があり、この膜が筋細胞の「中」と「外」とを適切に間仕切りしてくれているおかげで、我々の筋肉は正常に働いています。間仕切りをされているものの中には、電解質、すなわちナトリウムやカリウムといったイオンも含まれています。特にカリウムイオンは、我々の筋細胞が正常に働いて電気信号を伝えるために、大変重要な役割を担っています。
低カリウム性周期性四肢麻痺の患者さんは、ナトリウムチャネルやカルシウムチャネルの遺伝子に変異を持っていますが、これらの変異チャネルは通常のチャネルは持っていない「穴」が出来てしまっていることがわかっています。この「穴」は、本来チャネルのもっている「穴(ナトリウムチャネルであればナトリウムを通す穴、カルシウムチャネルであればカルシウムを通す穴)」とは、別の場所にある「漏れ穴」です。低カリウム性周期性四肢麻痺の患者さんの細胞では、この「漏れ穴」を通じて、通常は適切に間仕切りされているはずの電解質(ナトリウムイオン、カリウムイオン、水素イオンなど)が漏れてしまい、細胞の「中」と「外」のイオンバランスが崩れてしまっていることが起こっていると考えられています。細胞はこの不都合なバランスをなんとか保とうとして、結果、血液中のカリウム濃度が変化してしまっている、と考えられています。

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情報提供者
研究班名 希少難治性筋疾患に関する調査研究班
研究班名簿   
新規掲載日平成27年8月17日