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原発性抗リン脂質抗体症候群(指定難病48)

げんぱつせいこうりんししつこうたいしょうこうぐん

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

抗リン脂質抗体症候群はどのような病気ですか?

抗リン脂質抗体症候群は、血中に抗リン脂質抗体とよばれる自己抗体が存在し、様々な動静脈血栓症や習慣流産などの妊娠合併症をきたす自己免疫疾患です。約半数が基礎疾患を持たない原発性抗リン脂質抗体症候群であり、約半数が全身性エリテマトーデスなどの膠原病を合併する二次性抗リン脂質抗体症候群です。血栓症や妊娠合併症にほかに血小板減少、皮疹、心臓弁膜症、神経症状、腎症状などがみられることもあります。

抗リン脂質抗体の検査にはどのようなものがありますか?

抗リン脂質抗体は、「リン脂質あるいはリン脂質と蛋白の複合体に対する自己抗体」の総称であり、様々な抗リン脂質抗体が報告されています。抗リン脂質抗体症候群の分類基準にも含まれているものとしては、抗カルジオリピン抗体、抗β2-グリコプロテインⅠ抗体、ループスアンチコアグラントがあります。本邦では、抗β2-グリコプロテインⅠ抗体の代わりに、抗カルジオリピン/β2-グリコプロテインⅠ複合体抗体が測定されます。また、分類基準には含まれてませんが、最近は抗プロトロンビン抗体が抗リン脂質抗体症候群との関連が強く注目されています。また、手術前や入院時のスクリーニング検査で梅毒血清反応の生物学的偽陽性やAPTTの延長がみられることから、抗リン脂質抗体の存在が疑われる場合もあります。

抗リン脂質抗体症候群の治療について教えてください。

抗リン脂質抗体症候群の治療は急性期の治療と慢性期の再発予防に大別されます。急性期は通常の血栓症治療に準じて抗血栓療法行われますが、再発率が高く二次予防がAPSの管理では特に重要となります。動脈血栓症の患者は動脈血栓症で、静脈血栓症の患者は静脈血栓症で再発する率が高く、両者をわけて再発予防を行う必要があります。動脈血栓症の場合は主に抗血小板剤が、静脈血栓症の場合は主に抗凝固剤が使用されます。妊娠合併症の既往のある場合の妊娠管理には、アスピリンとヘパリンを併用されることが推奨されています。APSは自己免疫性の血栓性疾患ですが、ステロイドや免疫抑制剤は通常は使用されません。

抗リン脂質抗体症候群といわれた場合どの診療科を受診したらよいですか?

抗リン脂質抗体症候群では様々な部位の動静脈血栓症、妊娠合併症、さらには多彩な抗リン脂質関連症状をきたすことから、患者さんは脳神経外科、循環器科、呼吸器科、血液内科、産科、リウマチ・膠原病科など様々な診療科を受診する可能性があります。それぞれの科で、抗リン脂質抗体症候群の鑑別を行い治療することになりますが、抗リン脂質抗体症候群の約半数は全身性エリテマトーデスなどの膠原病を合併するため、抗リン脂質抗体症候群を診察する機会の多いリウマチ・膠原病科で一度基礎疾患の有無について精査を受けたほうがよいでしょう。


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情報提供者
研究班名 難治性血管炎に関する調査研究班
研究班名簿  研究班ホームページ 
情報更新日 平成27年3月19日