脳腱黄色腫症(指定難病263)

のうけんおうしょくしゅしょう
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

1. 「脳腱黄色腫症」とはどのような病気ですか

体内にコレスタノールなどの脂質が蓄積することにより多彩な症状を呈する疾患です。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか

現在日本で診断され治療を受けている患者さんは50人~100人程度で、非常に稀な病気です。

3. この病気はどのような人に多いのですか

遺伝性の疾患ですが突然 変異 により発症することもあると考えられています。

4. この病気の原因はわかっているのですか

胆汁酸の合成に関わる酵素(ステロール27位水酸化酵素)が遺伝的に欠損することによりコレステロールから胆汁酸への転換が十分にできなくなることで、コレスタノールなどの脂質が身体(脳神経など)に蓄積することが原因です。

5. この病気は遺伝するのですか

常染色体性潜性遺伝(劣性遺伝)の形式で遺伝します。

6. この病気ではどのような症状がおきますか

アキレス腱の肥厚(アキレス 腱黄色腫 )が代表的な症状です。その他、進行性の神経障害(知能低下、歩行障害,ふらつきなど)や早発性心血管疾患などがあります。新生児期の胆汁うっ滞、難治性の下痢、若年性白内障も初発症状となりえます。それぞれの症状が必ず現れるわけではありません。

7. この病気にはどのような治療法がありますか

ケノデオキシコール酸(CDCA)の早期投与により、コレスタノールの低下や症状の改善が認められたとの報告があります。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか

進行性の神経障害のため日常生活に支障をきたす場合があります。40-50歳で 虚血 性心疾患などを起こすことがあると報告されていますが、適切な治療で発症を遅らせることが期待されています。

9. この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか

診断されれば専門医により管理されますが、遺伝性の病気とはいえ家族に同じ病気の方がおらず、診断されていない方が多いと思われます。この病気は早期診断と早期治療がとても重要です。若年性白内障や原因がはっきりしない下痢、精神発達遅滞・知的障害、てんかんなど、⑥にあげた症状がある場合は是非一度医療機関を受診して専門医に診てもらうことをおすすめします。診断後は、主治医の指示により、病状の評価のための神経学的診察と一般的な血液検査、血清コレスタノール測定、MRIなどの画像検査などを年2回程度定期的に行ってください。

10. 次の病名はこの病気の別名又はこの病気に含まれる、あるいは深く関連する病名です。 ただし、これらの病気(病名)であっても医療費助成の対象とならないこともありますので、主治医に相談してください。

27-ヒドロキシラーゼ欠損症

 

情報提供者
研究班名 原発性脂質異常症に関する調査研究班
研究班名簿 研究班ホームページ
情報更新日 令和4年3月