腸管神経節細胞僅少症(指定難病101)

ちょうかんしんけいせつさいぼうきんしょうしょう

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

どこに人工肛門を作るのがいいですか?

手術の所見や術中病理生検の結果で、人工肛門の最適な場所を決めるのは困難です。
最適な位置より口側に作成したほうが、反対に肛門側に作成した場合よりその後の管理に問題が少なく、判断ができない場合には初回の人工肛門はトライツ靭帯から50cm以内にすることが推奨されます。

人工肛門は将来閉鎖できますか?

腸の神経の低形成の程度によって違ってきます。現在、閉鎖できるかを決める基準がなく、無理に閉鎖すると腸閉塞を再発して人工肛門を造り直すことも必要になります。そこで、機能性の人工肛門に変更して、十分に肛門側腸管が機能することを確かめて、排液量が少なければ閉鎖する方針をとることが確実です。田口班の集計から実際に人工肛門の閉鎖ができているのは1/3の症例です。
しかしながら、人工肛門の肛門側の腸が萎縮してしまうと閉鎖は困難になります。

静脈栄養はいらなくなりますか?

新生児期の対応や腸管神経の形成の程度によって左右されますが、今回の検討では67.8%が静脈栄養から離脱できています。ただし、大腸を含めて広範の腸管を切除された例では、血液の電解質異常のために引き続き点滴が必要となることがあります。

ヒルシュスプルング病との鑑別はどのようにしたらいいですか?

手術時にS状結腸の全層生検をして、外来神経束を確認してください。肥大した神経束を認めたらヒルシュスプルング病と診断できます。これがなければ腸管神経節細胞僅少症の可能性が高くなります。

虫垂の検査目的の切除は意味がありますか?

診断は空腸または回腸(できれば両方)と結腸で行います。虫垂は虫垂瘻を作って、上行性浣腸で排便管理をする時に必要になるので、切除しないことが推奨されます。


情報提供者
研究班名難治性小児消化器疾患の医療水準向上および移行期・成人期のQOL向上に関する研究班
研究班名簿 
情報更新日令和2年8月