ネフロン癆(指定難病335)

ねふろんろう
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

1)この病気はどのように診断しますか?

症状や検査所見からネフロン癆を疑い、遺伝子検査や腎病理組織で診断します。症状については病気の解説を参照ください。最も重要な検査所見は腎嚢胞と腎機能障害です。腎嚢胞は画像検査で、腎機能障害は血液検査で評価します。ただし、腎嚢胞は病初期には見られないことも多く、定期的に観察することが重要です。遺伝子検査は2021年現在研究として行われています。検査を行うかどうかは主治医とよくご相談ください。遺伝子検査で異常が見られた場合にはネフロン癆の診断になりますが、異常がない場合でもネフロン癆でないとは言えません。腎病理組織診断のためには腎生検が必要です。腎生検は腎機能や腎嚢胞の程度によっては避けたほうがよい場合があります。遺伝子検査も腎生検もできない場合、あるいは検査をしたとしても特徴的な異常が見られなかった場合には、似た症状を呈する他の疾患を鑑別することによって診断することになります。

2) 鑑別が必要な疾患にはどのようなものがありますか?

低形成異形成腎、常染色体優性多発性嚢胞腎、常染色体劣性多発性嚢胞腎、常染色体優性尿細管間質性腎疾患があります。小児期から腎不全になる、一次繊毛の異常で発症する(病気の解説を参照ください)、画像上似たような所見を呈する、などが鑑別を要する理由です。

3)遺伝について詳しく教えてもらえますか?

病気の解説にありますように、主に常染色体劣性遺伝形式をとります。染色体は遺伝子が集まった構造物で、両親から半分ずつ受け継ぎます。その遺伝子の片方だけに異常がある場合は発症しません(保因者)が、両方に異常があると発症します。したがって、保因者同士から産まれる子どもに発症する可能性があり、この場合発症する確率は理論上4人に1人です。なお、保因者は症状を全く認めません。さらに詳しく知りたい場合には、主治医と遺伝カウンセリングについてご相談ください。

4)運動はどのくらいしてもいいですか?

大きく制限が必要になることはほとんどありません。むしろ、近年では適度な運動を行うことが推奨されています。運動の際には脱水にならないように塩分や水分をしっかりととってください。

5)腎移植を受けた後の再発はありますか?

移植された腎臓にネフロン癆が再発することはありません。

 

情報提供者
研究班名 小児腎領域の希少・難治性疾患群の診療・研究体制の発展班
研究班名簿 研究班ホームページ
情報更新日 令和3年11月