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PCDH19関連症候群(指定難病152)

ぴーしーでぃえいち19かんれんしょうこうぐん

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

1. 「PCDH19関連症候群」とはどのような病気ですか

PCDH19という遺伝子に異常をもつ女の子に発症する病気です。男の子(男性)には通常発症しません。生まれてしばらくは元気で問題なく成長・発達しますが、乳幼児期のある時点からてんかん発作が出現します。てんかん発作は1日に何度も繰り返す「てんかん発作群発」を特徴とし、これが月から数か月単位で何度も繰り返します。知能の発達が遅れたり、落ち着きがないなど行動の問題がおこることも多いです。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか

正確にはわかっていません。日本では現時点(平成27年7月時点)で40人強の患者さんが診断を受けていますが、診断がついていない患者さんは、はるかに多く存在していると考えられています。

3. この病気はどのような人に多いのですか

乳幼児期に発症する難治なてんかんをもつ女の子(女性)では、この病気をもつ患者さんの割合が決して少なくないと考えられています。

4. この病気の原因はわかっているのですか

PCDH19とよばれる遺伝子の異常です。

5. この病気は遺伝するのですか

遺伝します。両親ともに遺伝子の異常がなくても、娘に遺伝子の異常が突然おこって病気にかかってしまうことがあり、突然変異と呼ばれ、これが最も多いパターンです。父がこの遺伝子の異常をもっていた場合、父は通常病気を発症しないので健康ですが、娘には遺伝子の異常が100%遺伝されますので、娘に病気が発症する可能性は極めて高くなります。一方で、母がこの遺伝子の異常をもっている場合は、母にも病気が発症していることが大半で、その娘は1/2の確率でその遺伝子異常を受け継ぐ可能性があり、異常を受け継いだ場合は病気を発症する可能性が極めて高くなります。

6. この病気ではどのような症状がおきますか

1.で記載した通り、てんかん発作群発が最も特徴的な症状です。1回の発作はそれぞれ数分以内など短く終わることが多く、その後意識も正常に戻りますが、何度も発作を繰り返すためしばしば入院が必要になります。てんかん発作群発は発熱や風邪などをきっかけに始まることが多く、1日から長いと数週間程続きます。特に誘因がないのに発作が再発こともあります。てんかん発作の症状は、体の筋肉をギューッとさせたりガクガクさせたり、手足をバタバタさせたり、怖がるように叫んだり、反応がなくなって顔色が悪くなったり、口をぺちゃぺちゃさせたりなど、患者さんによって多彩です。このようなてんかん発作群発を何度も繰り返すうちに、知的に遅れがでてくることが多いですが、知的発達が正常な患者さんも少なくありません。また、人とのコミュニケーションが苦手になったり、こだわりがあったり(自閉症状)、落ち着きがなくなったり(多動症状)、いろいろな精神症状がでたりすることも少なくありません。

7. この病気にはどのような治療法がありますか

根本的に治す方法はありません。てんかん発作に対しては、症状に合わせて投薬を行います。てんかん発作群発が激しいときは入院して、緊急的に発作を抑える薬を注射で投与することがあります。また、発作を予防する目的で抗てんかん薬の内服を行いますが、現在のところ残念ながら有効な治療薬・治療法はわかっていません。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか

てんかん発作群発は乳幼児期が最も頻度が高く、毎月繰り返すこともありますが、小学校に入ってからは徐々に頻度が減ってくることが多いです。てんかん発作は、10歳台以降、思春期を過ぎてから消失する(寛解)ことが多いですが、その後も知的障害などで様々なサポートが必要になることがあります。ただし、この病気は症状や重症度が患者さんによって大きく異なりますので、軽症の患者さんではてんかん発作も少なく、知的にも問題ない方もおります。

9. この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか

発熱や感染など、体調不良時にてんかん発作が再発してくることが多いようです。感染症を幼少時は完全に防ぐことはできませんが、周囲の方が手洗い・うがいするなど感染リスクを減らすことは大変重要です。また、予防接種によってこの病気のてんかん発作が再発する可能性は明らかではありませんが、基本的に予防接種による感染症予防は大変重要です。その他、一般的なてんかん患者さんの注意として、日常生活リズムを整え、抗てんかん薬の内服を忘れずに継続することが重要です。

関連ホームページのご紹介

PCDH19 allianceのホームページ(英語)
http://www.pcdh19info.org/pcdh19-epilepsy/


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情報提供者
研究班名 希少難治性てんかんのレジストリ構築による総合的研究班
研究班名簿   
新規掲載日平成27年9月9日