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好酸球性消化管疾患(指定難病98)

こうさんきゅうせいしょうかかんしっかん

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

1. 好酸球性消化管疾患とは

食物などが抗原となってアレルギー反応がおこり、好酸球というアレルギー性の炎症をおこす白血球が消化管に非常に多く集まり慢性的に炎症を起こすため、その部分で胃腸の正常な機能が障害される疾患です。好酸球性消化管疾患と総称しますが、炎症が起こる部位によって主に好酸球性食道炎と好酸球性胃腸炎に分かれます。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか?

好酸球性食道炎は欧米に多く、欧米では10,000人に5人ほどの患者さんがいますが、国内では成人の患者さんが10,000に2人ほど、小児では診断のついた人は10人前後と推測されます。好酸球性胃腸炎は日本からの報告が多い疾患で、成人は日本だけで数百人、小児でも100人あまりの患者さんがいると推測されます。

3. この病気はどのような人に多いのですか?

好酸球性食道炎、好酸球性胃腸炎ともに、小児から成人まで幅広い年齢層で発症があります。好酸球性食道炎は男性に多いとされています。いずれも背景に気管支喘息などアレルギー疾患を持っている方が多いと言われています。

4. この病気の原因はわかっているのですか?

好酸球性食道炎、好酸球性胃腸炎ともにアレルギー反応が一つの原因と言われています。食物中のアレルゲンなどが原因となることが多いのですが、原因となるアレルゲンがはっきりしない場合もあり、好酸球性食道炎、好酸球性胃腸炎ともに原因はまだ完全には明らかになっていません。

5. この病気は遺伝するのですか?

環境など遺伝以外の要素が強いと考えられますが、好酸球性食道炎は同じ家系内で発症しやすいとの報告もあります。また好酸球性食道炎、好酸球性胃腸炎ともにアレルギー疾患をもっている家族が多いとも言われています。

6. この病気ではどのような症状がおきますか?

好酸球性食道炎と好酸球性胃腸炎では症状が違っています。これは食道に病気が起こると食べ物を飲んだり食べたりしにくくなり、胃や腸に病気が起こると食べ物の消化や栄養物の吸収が悪くなるからです。好酸球性食道炎の小児では哺乳が上手にできなくなったり、嘔吐、腹痛などが主な症状です。大人になると食べ物が飲み込みにくい症状が主になります。好酸球性胃腸炎では腹痛、嘔吐、下痢、栄養障害がおこってきます(図1)。

7. この病気にはどのような治療法がありますか?

原因となるアレルゲンがわかる場合にはアレルゲンとなっている食品を除いた食事療法が有効なことがあります(図2)。好酸球性食道炎では胃酸を減らすプロトンポンプ阻害薬が有効な患者さんがたくさんおられます。ステロイドホルモンが治療に必要な方も多いですが効果が不十分な場合には免疫抑制薬が使用されることがあります。ステロイドホルモンや免疫抑制薬には副作用もありますので専門的な病院での治療が必要になります。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか?

慢性的な経過をたどることが多い病気です。原因となるアレルゲンがわかり、それを除くことができれば 完全に治ることもあるのですが 原因を見つけることができない場合には長期の薬物治療が必要になったり、薬物治療を中止すると再び症状が現れることがあります。

9. この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか?

この病気は食物中のアレルゲンが原因となって起こることが多いのですが、原因食品を食べてすぐに症状がおこるわけではないので、原因食材がよくわからないこと場合が大部分です。しかし、時には牛乳とか卵とか決まった食品を食べて調子が悪くなりやすいことに気づく方もありますので、気がつけば担当医にお話しください。また花粉や空気中のカビの胞子などで起こることもあると考えられています。このため症状が季節によって悪くなることに気がつけば担当医にお話しください。治療法の選択に重要です。

10. この病気に関する資料・関連リンク

http://ee.shimane-u-internal2.jp/
https://www.egid.jp


治験情報の検索:国立保健医療科学院
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情報提供者
研究班名 新生児期から高年期まで対応した、好酸球性消化管疾患および稀少消化管持続炎症症候群の診断治療指針、検査治療法開発に関する研究
研究班名簿   
新規掲載日平成27年1月30日(研究班名簿:平成28年7月4日更新)