血液・凝固系疾患分野|ウィスコットアルドリッチ症候群(平成24年度)

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1. 概要

サイズの減少を伴う血小板減少・湿疹・反復する細菌性及び日和見感染症などを主な症状とするX連鎖性劣性遺伝形式をとる免疫不全症である。血小板減少のみを特徴とするX連鎖血小板減少症 (X-linked Thrombocytopenia; XLT)もWASと同一の遺伝子異常による。責任遺伝子はXp11.22-p11.23、wasp (ウィスコットアルドリッチ症候群プロテイン) 遺伝子。ヨーロッパでは1/25万人の頻度。

2. 疫学

150名程度

3. 原因

WASPが原因遺伝子である。

4. 症状

血小板減少による出血傾向、アトピー性皮膚炎様の湿疹、易感染性(細胞性免疫異常、血清IgM低値。血清IgEは高値が多い。)
血小板減少がほぼ全例で見られ、出生直後から見られることが多く、初発症状の約8割を占める。血便、皮下出血、頭蓋内出血は高頻度に起きる。血小板サイズの低下を伴う。

5. 合併症

悪性リンパ腫、自己免疫疾患

6. 治療法

同種造血幹細胞移植術が根治療法で、重症例では、ドナーを確保し早期に移植を行う必要がある。移植までの間、感染症、血小板減少、湿疹に対して対症的に治療を行う。欧米では遺伝子治療が試みられ、良い成績を上げている。

7. 研究班

血液免疫系細胞分化障害による疾患の診断と治療に関する調査研究班