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代謝疾患分野ミトコンドリアHMG-CoA合成酵素欠損症(平成23年度)

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1. 概要

ミトコンドリアで、β酸化系で産生されたアセチル-CoA、アセトアセチル-CoAからHMG-CoAを合成する酵素の欠損症である。細胞質にあるHMG-CoA合成酵素はコレステロール合成に重要な酵素であるが、本酵素はこれとは全く別の酵素で、別の遺伝子にコードされている。

2. 疫学

世界で8例程度、日本での報告例はない(未診断例があると考えられる)。

3. 原因

ミトコンドリアで、β酸化系で産生されたアセチル-CoA、 アセトアセチル-CoAからHMG-CoAを合成する酵素(ミトコンドリアHMG−CoA合成酵素)の欠損により、ケトン体を産生することができず、空腹時など血糖を維持することができず、非ケトン性低血糖症を引き起こす。常染色体劣性遺伝性疾患である。本酵素の活性測定は難しく、そのため診断確定例が少ない。現在最も有用なのは遺伝子診断と考えられる。診断を疑って検査しないと診断は不可能。多くの未診断例があると思われる。

4. 症状

これまでの報告例では、生後6ヶ月〜4歳で。急性胃腸炎などに伴って、低血糖による昏睡、痙攣で発症している例がほとんどである。発作時には肝腫大を多くの例で指摘されている。患者が少ないのではなく、未診断例が多いと思われる。

5. 合併症

これまで診断されている例は1~2回の低血糖発作で診断されていて、診断後は予後良好。しかし未診断例では、反復性の低血糖などで、発達遅滞をきたしている可能性が高い。

6. 治療法

低血糖発作を防ぐことが重要。発熱、飢餓時などの早期グルコース投与が重要。

7. 研究班

先天性ケトン体代謝異常症(HMG-CoA合成酵素欠損症、HMG-CoAリアーゼ欠損症、β-ケトチオラーゼ欠損症、SCOT欠損症)の発症形態と患者数の把握、診断治療指針に関する研究班