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神経系疾患分野先天性両側性傍シルビウス裂症候群(平成23年度)

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1. 概要

大脳外側に位置するシルビウス裂周辺の構造異常(多くは多小脳回)もしくは機能異常により、構語障害、嚥下困難をきたし、てんかん発作、上肢優位の痙性麻痺、知能障害、高次脳機能障害を併発する難治性疾患である。病名は、1993年にKuznieckyらが報告した先天性両側性傍シルビウス裂症候群に由来するが、それ以前から類似例が様々に報告されている。

2. 疫学

国内では症例報告が中心で、これまでに疫学調査の報告はなく、詳細は不明である。海外では数百例の報告がある。

3. 原因

構造異常としては、先天性の脳回形成異常である多小脳回の報告が多く、その原因として胎児期のサイトメガロウイルス感染、染色体微細欠失のほか、最近では特定の遺伝子異常がみつかっている。その他、周産期脳障害、脳血管障害、自己免疫、変性疾患などによる局在性の病変によっても類似症をきたす。

4. 症状

偽性球麻痺症状として嚥下、摂食、会話、唾液コントロールが障害され、誤嚥や咀嚼しないで飲み込む、不明瞭な発音、ろれつの回らない話し方、流涎などがみられる。

5. 合併症

てんかん発作(失立発作、非定型欠神発作、局所性運動発作)を高率に併発する。また、上肢優位の痙性麻痺(つっぱり、不器用)の他、病変部位の広がりによって精神運動発達遅滞が顕著となり、四肢麻痺や重度精神遅滞、自閉症を併発することもある。

6. 治療法

言語療法、摂食訓練、運動療法などの機能訓練が行われる。てんかん発作に対しては主として薬剤治療が行われるが、脳磁図などによりてんかん発作焦点の同定が行われた場合は、外科治療の適応となる。

7. 研究班

傍シルビウス裂症候群の実態調査と診断基準の作成に関する研究班