家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)(指定難病79)

かぞくせいこうこれすてろーるけっしょう(ほもせつごうたい)

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

悪玉コレステロールが高いと、どうして動脈硬化がおきるのですか?

悪玉コレステロール(LDLコレステロール)は、血管が傷ついたところから入り込み、酸化して超悪玉(酸化LDL)コレステロールになり、マクロファージという免疫細胞に取り込まれます。たくさんの悪玉を取り込んだマクロファージは死に、悪玉に含まれていたコレステロールなどがお粥のようになります。これをプラーク(粥腫:じゅくしゅ)と呼び、プラークができた状態を動脈硬化といいます。このプラークが破れると、血栓という血のかたまりで血管が詰まってしまい、血液の流れが途絶えます。心臓を営巣する血管でこのようなことが起きると心筋梗塞となり、脳の血管で起きると脳梗塞となります。

悪玉コレステロールと善玉コレステロールの違いは何ですか?

悪玉コレステロールはLDLコレステロールのことで、悪玉とは呼ばれていますが、本来コレステロールを運ぶためには必要なものです。肝臓で合成されたコレステロールを、必要としている末梢臓器に運ぶ働きをしています。悪玉コレステロールが血液中に多くなりすぎると、むしろ動脈硬化を引き起こす原因となります。一方、善玉コレステロールは、末梢から肝臓に余ったコレステロールを運ぶもので、悪玉コレステロールとは逆方向のコレステロールの移動を行うものです。善玉コレステロールが少ないと、末梢で溜まったコレステロールを回収できずに、動脈硬化を引き起こす原因となることがあります。

食生活が悪いからコレステロールが高いのですか?

家族性高コレステロール血症でも、食生活に気をつけていただくことは大切です。しかし家族性高コレステロール血症でコレステロールが高くなる原因は、主に遺伝的なものです。この場合、食事療法だけでLDLコレステロールを正常にすることはできませんので、診断早期から、薬物等による治療を開始することが必要です。

遺伝学的検査を受ける意味は何ですか?

家族性高コレステロール血症ホモ接合体では、LDLコレステロール値、家族歴、黄色腫などによる臨床診断と、遺伝学的検査による遺伝子診断の、両者が大切です。これは、臨床診断だけ、遺伝子診断だけでは、診断が難しい場合があるためです。また、遺伝学的検査で病的バリアント(病気の原因となる遺伝子の変化)が見つかった場合は、家族の早期診断と早期治療に役立てることができます。
さらに、ホモ接合体では、種々の治療が必要となりますが、遺伝学的検査の結果は、治療効果の予測に役立ちます。

情報提供者
研究班名原発性脂質異常症に関する調査研究班
研究班名簿 研究班ホームページ
情報更新日令和8年10月(名簿更新:令和8年6月)

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