脳クレアチン欠乏症候群(指定難病334)

のうくれあちんけつぼうしょうこうぐん
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

どこで相談できますか。

日本小児神経学会認定小児神経専門医のいる病院や診療所を受診されてください。

診断のため必要な検査は何ですか。

もっとも頻度の高い クレアチントランスポーター 欠損症の男性の患者さんは、尿検査でスクリーニングすることが出来ます。尿中の クレアチン とクレアチニンを測定し、その比(尿中のクレアチン/クレアチニン)の上昇により、診断の可能性を検討できます。女性の患者さんは、尿検査では診断できません。
脳中のクレアチンが欠乏していることは脳MRSで診断できますが、お子さんの診断では検査中の鎮静が必要です。
診断確定のための遺伝学的検査は令和4年4月から保険収載され、かずさ遺伝子検査室に依頼することが出来ます。

クレアチントランスポーター欠損症は,男性だけが発症する疾患ですか?

脳クレアチン欠乏症候群の3疾患の中で、クレアチントランスポーター欠損症はX連鎖性疾患のため、通常男性が発症します。女性も発症することがありますが、男性に較べると軽症です。AGAT欠損症やGAMT欠損症は男性も女性も発症します。

主治医の先生に「知的障害は治療法がないから、診断してもしょうがない」と言われました。

原因不明のまま、治療法がないと考えるのは誤りです。AGAT欠損症やGAMT欠損症は治療法のある疾患です。クレアチントランスポーター欠損症は治療方法はありませんが、研究が進められています。

尿中のクレアチンとクレアチニンの測定のために、大きな病院に行かなければなりませんか?

尿中のクレアチンとクレアチニンの測定は特殊な検査ではありません。通常利用されている検査会社に依頼できますから、全国の医療機関で可能な検査です。

 

情報提供者
研究班名 遺伝性白質疾患・知的障害をきたす疾患の診断・治療・研究システム構築班
研究班名簿 研究班ホームページ
情報更新日 令和5年11月(名簿更新:令和5年6月)