ホモシスチン尿症(指定難病337)

ほもしすちんにょうしょう
 

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

1. 「ホモシスチン尿症」とはどのような病気ですか

先天性アミノ酸代謝異常症のひとつで、メチオニンの代謝産物であるホモシステインが血中に蓄積することにより発症します。欠損酵素の種類により3病型があります。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか

Ⅰ型は約200人、Ⅱ型・Ⅲ型は100人未満です。

3. この病気はどのような人に多いのですか

とくにありません。

4. この病気の原因はわかっているのですか

Ⅰ型はシスタチニオンβ合成酵素の欠損、Ⅱ型はコバラミン代謝系コバラミンC、Ⅲ型は葉酸代謝系メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素の異常に起因します。

5. この病気は遺伝するのですか

常染色体劣性遺伝形式で遺伝します。

6. この病気ではどのような症状がおきますか

Ⅰ型では、新生児マススクリーニングで発見され治療開始された場合はほとんど無症状です。無治療の場合は、乳幼児期から発達の遅れや 水晶体脱臼 が見られます。学童期から成人期にかけて全身性に神経障害や血栓症による症状が出現し、病型により骨格異常、眼症状、血液異常が加わります。Ⅱ型とⅢ型では新生児マススクリーニングによる発見が困難なため、症状の発現時期と重症度は症例ごとに様々です。

7. この病気にはどのような治療法がありますか

メチオニン除去粉乳を用いたメチオニン制限による食事療法やビタミンB6あるいはビタミンB12等の補充などが行われます。年長児~成人ではホモシステインを低下させる作用のあるベタインが併用されます。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか

Ⅰ型のほとんどの症例は、新生児マススクリーニングで発見され治療開始されるので、知的・生命予後は良好です。しかし、成人期にコントロール不良となる症例もあります。思春期から成人期に血栓症を合併すると生命予後を規定する因子となるため、生涯を通じて治療を継続する必要があります。

9. この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか

食事療法や薬物療法を常に怠らず、血中ホモシステイン値を一定濃度以下で管理する必要があります。

10. 次の病名はこの病気の別名又はこの病気に含まれる、あるいは深く関連する病名です。 ただし、これらの病気(病名)であっても医療費助成の対象とならないこともありますので、主治医に相談してください。

ホモシスチン尿症I型(シスタチオニンβ合成酵素欠損症)
ホモシスチン尿症Ⅱ型(コバラミン代謝異常症C型)
ホモシスチン尿症Ⅲ型(メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素欠損症)

11. この病気に関する資料・関連リンク

この病気は、小児慢性特定疾患にも指定されており、その情報は(https://www.shouman.jp/disease/details/08_01_008/)を参照ください。

情報提供者
研究班名 新生児スクリーニング対象疾患等の先天代謝異常症における生涯にわたる診療体制の整備に関する研究班
研究班名簿 研究班ホームページ
情報更新日 令和3年11月