Calciphylaxis(平成21年度)

Calciphylaxis
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1. 概要

長期血液透析中の症例を中心として発症する、難治性の皮膚潰瘍を主症状とする疾患である。

2. 疫学

年間5-10症例

3. 原因の解明

基礎病変として皮膚などの細動脈石灰化を認め、創傷などを契機として多発性の微小塞栓を生じ、その結果として潰瘍が形成されること にあると考えられている。さらにその発症過程に炎症機転が関与する事も考えられているが、詳細は明らかではなく、糖尿病性の皮膚潰瘍などと混同される症例 も少なくないと想定されている。本研究では、本邦で初めて、全国的なcalciphylaxisの発症状況における調査を行い、個々の症例の詳細な検討か ら、疾患概念の確立と診断基準作成を行うことを目的としている。

4. 主な症状

全身の皮膚の疼痛をともなう、多発性・難治性潰瘍を主症状としている。

5. 主な合併症

難治性皮膚潰瘍への細菌感染を生じ、重篤な場合には敗血症を合併する。慢性血液透析患者が大半であるが、一部、リウマチなどでも生じることがある。

6. 主な治療法

副腎皮質ステロイドの外用、二次性副甲状腺機能亢進症に対する治療、細菌感染を伴う場合は、抗生物質の使用、基礎疾患に対して血液透析

7. 研究班

Calciphylaxisの診断・治療に関わる調査・研究班