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シャルコー・マリー・トゥース病(平成21年度)

しゃるこー・まりー・とぅーすびょう
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1. 概要

シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)は、臨床症状、電気生理学的検査所見、神経病理所見に基づいて,脱髄型と軸索型に大別さ れ、さらにいくつかのサブタイプに分けられる。脱髄型CMTでは、一般的に神経伝導速度は38m/s以下、活動電位はほぼ正常または軽度低下を示し、腓腹 神経所見では節性脱髄、onion bulbの形成を認める。軸索型CMTでは、神経伝導速度は正常または軽度低下を示すが活動電位は明らかに低下し、腓腹神経所見では有髄線維の著明な減少 を示す。しかし、いずれとも分けられないintermediate CMTも存在する。原因遺伝子が次々と明らかになり、その病態の解明が進んでいる。

2. 疫学

約2,000名

3. 原因の解明

これまでに40種類以上のCMT原因遺伝子が特定されている(http://www.molgen.ua.ac.be /CMTMutations)。CMTの約半数はPMP22重複によるCMT1Aと考えられている。脱髄型CMTの原因遺伝子として、PMP22、 GJB1、MPZなど、軸索型CMTの原因遺伝子として、MFN2、GAN1、TDP1、APTX、SETXなどが報告されている。同一の遺伝子であって も、異なる臨床型を示す場合がある。今後、CMTの効率のよい診断システムの開発、CMTデーターベースの構築、オーファンドラッグとしての治療法の開発 が期待される。

4. 主な症状

CMTは、一般的に四肢、特に下肢遠位部の筋力低下と感覚障害を示す疾患であるが、近年の原因遺伝子の解明にともない中枢神経系の 障害も含む多様な臨床症状が明らかとなってきている。まれに、四肢近位部優位の筋力低下・筋萎縮を示す例もある。自律神経障害が前面に出るタイプもある。

5. 主な合併症

CMT全体に共通する一般的な合併症としては、腰痛、便秘、足関節拘縮などが多く見られる。遺伝子異常のタイプによって、声帯麻 痺、自律神経障害(排尿障害、空咳、瞳孔異常)、視力障害、錐体路障害、糖尿病、脂質代謝異常症などの合併が見られる。重症例では、呼吸不全を来たし、人 工呼吸器を必要とする場合もある。

6. 主な治療法

CMTの治療には、理学療法、手術療法、薬物治療がある。治療薬の開発に関しては、(1) 神経栄養因子、(2) プロゲステロン阻害薬および刺激薬、(3) アスコルビン酸、(4) クルクミンなどの研究が進められている。今後、遺伝子治療の開発、ロボット工学の応用も期待されている。

7. 研究班

シャルコー・マリー・トゥース病の診断・治療・ケアに関する研究班