メニュー


HOME >> 難治性疾患研究班情報(研究奨励分野) >> EEC症候群(裂手裂足・外胚葉異形成・口唇口蓋裂症候群)(平成23年度)

奇形症候群分野EEC症候群(裂手裂足・外胚葉異形成・口唇口蓋裂症候群)(平成23年度)

EECしょうこうぐん
研究班名簿 一覧へ戻る

1. 概要

裂手裂足(Ectrodactyly)・外胚葉異形成(Ectodermal dysplasia)・口唇口蓋裂(Cleft lip/palate)を
3主徴とする多発奇形症候群。常染色体優性遺伝。家族内の症状の差は大きく、遺伝異質性あり。

2. 疫学

不明。

3. 原因

遺伝的異質性あり、現在まで、3つの原因座位が判明しており、そのうち、原因遺伝子が同定されているのはEEC3(3q27)にマップするp63遺伝子のみである。その他は不明。
p63遺伝子は癌抑制遺伝子p53遺伝子のホモローグであり、細胞周期やアポトーシスを制御し形態形成に関与するp63蛋白をコードする。

4. 症状

四肢:裂手裂足・合指(趾)
①典型例は、Ⅱ指(中央指列)の欠損およびその欠損部に一致した深いV字型の指間陥凹。
②重症例では、Ⅱ指だけでなく、Ⅱ・Ⅲ指あるいはⅡ・Ⅲ・Ⅳ指の欠損。
③深い裂隙と斜め指変形をきたすこともある。
列手は両側例あり、また裂足(片側・両側)との合併時に皮膚性合指症、拇指の短縮、母趾三指節症。
顔: 口唇・口蓋裂(片側・両側)。
眼: 色素薄い虹彩、羞明、眼瞼裂狭小、鼻涙管閉塞、眼瞼炎、涙のう炎。
毛: 色素薄く、疎。
皮膚:色白の薄い皮膚、軽度の角化症。
歯: 低形成、小さい。

5. 合併症

難聴、泌尿生殖器、鎖肛、後鼻孔閉鎖 など。

6. 治療法

【診断】
3主徴を有する典型的症例では、診断は臨床症状とX線に可能である。3主徴が必ずしも揃わない例が多く、診断には至っていない。
非典型例の場合は、p63遺伝子異常による患者の場合、遺伝子診断が可能である。
【経過・治療】
知能正常・妊孕性正常。
・裂手・裂足に対しては整形外科的治療を行う。手術による外観の矯正・機能の改善が基本とする。
将来的に自立を目指して、欠損している指での機能訓練を幼少期から行う。
・口唇・口蓋裂に対しては形成外科・歯科治療を行う。
・歯低形成に対しては、歯科治療(義歯)や薄毛・はげに対してはカツラ装用で対処する。
・反復する眼科的感染症、特に角膜損傷を伴った慢性涙のう炎に対して、涙管欠損の検索や抗生剤の投与による治療が必要である。

7. 研究班

EEC症候群における有病率調査と実態調査研究班