メニュー


HOME >> 難治性疾患研究班情報(研究奨励分野) >> 遺伝性高チロシン血症Ⅲ型(平成23年度)

代謝疾患分野遺伝性高チロシン血症Ⅲ型(平成23年度)

いでんせいこうちろしんけっしょうさんがた
研究班名簿 一覧へ戻る

1. 概要

遺伝性高チロシン血症III型 [MIM276710 HEREDITARY TYROSINEMIA TYPE III]は4-ヒドロキシフェニルピルビン酸酸化酵素 (HPD: EC1.13.11.27)が欠損している(図1)。またホーキンシン尿症もHPD異常により発症する常染色体優性遺伝性疾患である。

2. 疫学

1980年代の初めに遠藤らによって高チロシン血症を示す症例が報告され、この欠損酵素は4-ヒドロキシフェニルピルビン酸であることが判明した。わが国でも数例の報告を認める。

3. 原因

4-ヒドロキシフェニルピルビン酸酸化酵素 (HPD: EC1.13.11.27)が欠損しているため、チロシンのαケト酸である4-ヒドロキシフェニルピルビン酸とチロシンが増加する。尿中への4-ヒドロキシフェニルピルビン酸とその酸化物の排泄も著明に増加している。

4. 症状

I型、II型よりも軽度であり、無症状の症例も存在する。これまでに失調、痙攣、軽度の精神発達遅延などが報告されている。これらはI型、II型には見られない症状であり、体液中における4-ヒドロキシフェニルピルビン酸の増加が関連している可能性がある。このような症状をきっかけに診断される症例が少なくないことから、実際は無症状の例が多く存在することが考えられる。

5. 合併症

失調、痙攣、軽度の精神発達遅延などが報告されている。

6. 治療法

低フェニルアラニン・低チロシン食、特殊ミルクによる食事療法を行う。

7. 研究班

高チロシン血症を示す新生児における最終診断への診断プロトコールと治療指針の作成に関する研究