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免疫系疾患分野小児好酸球性食道炎(平成23年度)

しょうにこうさんきゅうせいしょくどうえん
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1. 概要

好酸球性食道炎は本来、好酸球の存在しない食道粘膜での好酸球性炎症でありアレルギーの関与が言われている。気管支喘息など他のアレルギー疾患の合併が高率に認められる。小児では年齢により症状が異なり、哺乳障害、嘔吐、腹痛、嚥下障害と変化していく。欧米を中心にこの10年で認知される様になった疾患であり、患者数は増加している。小児に比較的多い疾患である。本邦での小児疾患としての疾患認知度はまだ低いと考えられる。男性に多い。胃食道逆流症との鑑別が重要であり、治療が奏功しない胃食道逆流症では本疾患が疑われ、pHモニタリングが正常であること、若年男性に多く、アトピー素因が関与していることなどが本症を疑う参考所見であり、生検による病理所見にて鑑別される。

2. 疫学

国内の調査で十数名の患者が確認されている。

3. 原因

食物を中心としたアレルギー反応が主体であり、IgE型と非IgE型の中間的なアレルギー反応と考えられている。そのため既存の検査で抗原が必ずしも同定されない場合がある。IL-5、IL-13といったTh2サイトカイン、好酸球遊走性ケモカインであるeotaxin-3の病態への関与が報告されている。またT細胞、肥満細胞の疾患への関与が言われている。

4. 症状

年齢により異なり、乳幼児では哺乳障害、幼児から学童では嘔吐、学童から10代前半では腹痛、嚥下障害、さらに10代から若年成人では嚥下障害に加え食物圧入が主要症状である。胸焼けや胸部絞扼感、胸痛として訴えることもある。

5. 合併症

食物アレルギー、気管支喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患、胃食道逆流症、好酸球性胃腸疾患(胃腸炎、腸炎)。好酸球増多症候群において二次性に好酸球性食道炎を合併する場合もある。先天性食道閉鎖、食道狭窄に関連して発症した症例が本邦でも確認されている。

6. 治療法

治療の基本は原因抗原の除去であり、時に成分栄養食を必要とする。さらには局所ステロイド治療を行なう。補助的治療として制酸剤などが用いられる。さらに増悪時は全身ステロイド投与や物理的な食道拡張を必要とする場合もある。

7. 研究班

小児好酸球性食道炎の患者全体像の把握と診断・治療指針の確立に関する研究班