発作性運動誘発性舞踏アテトーゼ(PKC)(平成21年度)

ほっさせいうんどうゆうはつせいぶとうあてとーぜ
研究班名簿 一覧へ戻る

1. 概要

発作性運動誘発性舞踏アテトーゼ(PKC [Paroxysmal Kinesigenic Choreoathetosis])は稀な疾患と考えられるが,実際の罹患率・有病率ともに不明である。正確な診断がつかずとも“てんかん”の診断でカル マバゼピンを服用すれば症状は抑えられ,30歳を超えてくると自然治癒とされる本体不明の疾患である。発症様式から単一遺伝子疾患と考えられており、その 遺伝子座までは同定されたが原因遺伝子の決定には至っていない。

2. 疫学

正確な疫学データがなく不詳。

3. 原因

既にコーディングエキソンに関しては,全ての塩基配列解析を行っており,単純な塩基配列置換によるアミノ酸変異または,蛋白質とし て発現されないなどの単純な変化ではないと予想され,イントロン部位あるいはスペーサー部位に存在するmiRNAの変化や,限られた範囲の欠失・重複,あ るいは遺伝子変換などの特殊変異と考えられる。すなわち,これまで知られている機序とは異なった新しい疾患発症機序の発見につながる可能性がある。

4. 症状

運動開始時に突然起こるアテトーゼ不随意運動が症状である。実際にその発作が目につかないような軽度である場合も多く,ストレスや運動開始時の一時的な発作であり,親が気付いていないこともありうる。

5. 合併症

明らかではない。

6. 治療法

抗てんかん薬による薬物治療

7. 研究班

発作性運動誘発性舞踏アテトーゼ(PKC)の有効治療薬開発のための分子メカニズムの解明