白斑(平成21年度)

はくはん
研究班名簿 一覧へ戻る

1. 概要

白斑には尋常性白斑や老人性白斑等の後天性の色素脱失症と眼皮膚白皮症、まだら症、wardenburg症候群、伊藤白斑、結節性 硬化症、脱色素性母斑等の先天性遺伝性色素脱失症など病因病態の全く異なる疾患が混在している。しかしながら、臨床的に鑑別しがたい場合もあり、これら原 因の全く異なった病態の疾患が白斑の名のもとに未整理のまま放置されている。したがって、臨床的に白斑、白皮症を呈する疾患すべてを対象とする。

2. 疫学

不明(今後全国調査をおこなって解明していく)

3. 原因の解明

尋常性白斑の病因としては自己免疫説、自己細胞障害説、末梢神経異常説等が唱えられているが、不明な点も多い。遺伝性の白斑に関しては各疾患の病因遺伝子が明らかにされていても、一部を除いては、白斑の病態は不明のものが多い。

4. 主な症状

白斑、白皮症

5. 主な合併症

疾患によって、精神運動発達遅滞、けいれん発作、小脳性運動失調などの神経症状、骨の異常、筋ー骨格系の形成異常、感音性難聴、眼病変、腫瘍、悪性腫瘍、免疫不全、小頭症など種々の先天奇形など。

6. 主な治療法

後天性白斑に対しては、ステロイド外用、紫外線照射、ビタミンD3製剤、タクロリムス軟膏、プロスタグランディン軟膏さらには種々 の植皮術が施行されるが何れも確立された確実な治療法ではない。先天性の白斑の多くは前述の後天性の白斑に対する治療には抵抗性で、有効な治療法がなく一 部の白斑において植皮術が施行されているのみである。

7. 研究班

白斑の診断基準および治療指針の確立のための研究班