グルタル酸血症2型(指定難病250)

ぐるたるさんけっしょう2がた

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

グルタル酸血症2型とはどんな病気ですか?

からだで脂肪や蛋白質などを使うためにとても重要な役割を担っている蛋白質が生まれつき上手に働かないことで起こる病気です。からだにとって非常に重要なエネルギー源である脂肪を使えないことが大きな問題になります。脂肪からエネルギーを取り出せないので、もう一つの重要なエネルギー源であるブドウ糖(血糖)を使わなくてはなりませんが、ブドウ糖はすぐに底を尽きてしまう傾向があります。その場合、ブドウ糖を沢山消費する臓器(脳や肝臓)、燃料として脂肪をたくさんつかう臓器(心臓や筋肉など)が危機的なダメージを受ける事になります。
脂肪をエネルギーとして使うのは、食事間隔が空いたときや風邪を引いて食欲が落ちているとき、強い運動をしたときなどが多いので、このようなタイミングで急激に体調が悪くなる事が多いです。

この病気をみつけるための新生児マススクリーニングとは何ですか?

先天性の病気のなかには、生後早い時期に検査をすることで、症状が出る前に診断できるものがあります。赤ちゃんのうちに早期発見しておくと、早期治療により知能の遅れなどを防止できたり、重い症状が出ないように注意して日常生活を送ることができます。このような取り組みが「新生児マス・スクリーニング」で、世界各国で行われています。日本では1977 年からスタートしています。その後、対象とする病気の数は増減しながら、現在では平成26年度から全国で開始されたタンデムマス法という新しい検査法が導入されて19〜25種類の病気について検査しています。
新生児マス・スクリーニングで発見される病気は、ホルモンに異常のある病気と、栄養素を利用する過程に何らかの問題がある病気とに大きく分けられます。このうち後者を総称して「先天代謝異常症」とよびます。グルタル酸血症2型は先天代謝異常症の中の1つです。

新生児マススクリーニングを受けていれば発症前に助かりますか?

生まれた自治体によってはグルタル酸血症2型を新生児マススクリーニングの対象に入れていない場合があります。現在日本では19の病気については必ず検査を行いますが、他に6種類の病気を検査するかどうかを各自治体の判断に任せています。グルタル酸血症2型はこの6つの病気の1つです。各自治体の保健師さんや担当窓口で確認できます。
それとは別に新生児マス・スクリーニングの検査を受ける前にとても重い症状を伴って発症して救命が難しい患者さんがいる事も知られています。

生活の上での注意はありますか?

食事間隔を空けすぎないことや、糖質を中心とした食事を意識すること、風邪や胃腸炎などの際には急激に症状が悪くなる事があるので、この様なときは症状が出る前に早めのブドウ糖点滴などの医療ケアが必要なこと、など様々な注意が必要です。主治医の先生などとも十分に意思疎通をして急に症状が悪くなる(代謝不全といいます)ことを予防することが大切です。

グルタル酸血症2型とありますが、1型もありますか?

グルタル酸血症1型という病気もありますが、まったく違う原因、症状の病気です。グルタル酸血症1型は有機酸代謝異常症という病気のグループの1つです。

稀な病気で、周囲に同じ病気の家族もいなくて不安です

グルタル酸血症2型の赤ちゃんは、全国でも年に3人くらいしか診断されないと考えられています。どのタイミングで診断を受けたとしても、ご本人やご家族の不安はとても大きいと思います。グルタル酸血症2型が含めた脂肪酸代謝異常症という病気のグループや有機酸代謝異常症という病気のグループの患者会(親の会)もあります(ひだまりたんぽぽ、http://hidamari-tanpopo.main.jp/)。

情報提供者
研究班名先天代謝異常症の生涯にわたる診療支援を目指したガイドラインの作成・改訂および診療体制の整備に向けた調査研究班
研究班名簿 研究班ホームページ
情報更新日令和元年6月