アミロイドーシスに関する調査研究

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アミロイドーシスはアミロイドという異常タンパク質がさまざまな臓器に沈着しておこる病気です。研究班では、アミロイドーシスの克服を目標に、その調査研究を推進し、画期的な診断法や治療法の開発に取り組んでいます。

アミロイドーシスは全身にアミロイドが沈着する全身性と、特定の臓器にのみアミロイドが沈着する限局性とに分類されます。全身性には、ALアミロイドーシス、AAアミロイドーシス、家族性アミロイドポリニューローパチー(FAP)、透析アミロイドーシス、老人性全身性アミロイドーシスなどの病型があります。限局性には脳にアミロイドが沈着する脳アミロイドーシス(アルツハイマー病ほか)などがあります。研究班は1975年に発足し、病型毎の、あるいはアミロイドーシス全体に共通する課題を調査研究し、数多くの成果をあげてきました。たとえば、FAPのトランスサイレチン由来アミロイドと遺伝子変異の発見、透析アミロイドーシスのβ2ミクログロブリン由来アミロイドの発見、FAPに対する肝移植治療などです。

かつて、アミロイドーシスは進行性で不治の病と考えられていました。しかし、最近のデータは、有効な治療により、アミロイドが新たに沈着することを防ぐばかりでなく、既に沈着したアミロイドを除去できることを示しています。すなわち、今まさに、アミロイドーシスを根本的に治療可能な時代が到来し、各病型で根本的治療効果を有する治療法が活発に研究開発され、臨床応用が行われています。研究班では、モデル動物などを用いた基礎的な研究から、有用性を確立するための全国多施設共同臨床試験まで、さまざまなレベルで治療法開発を展開しております。

研究班の情報はホームページ( http://amyloidosis-research-committee.jp/)をご覧ください。研究班のメンバーの紹介などとともに、最近の研究成果をスライドを用いて掲載しております。

研究班はアミロイドーシスに苦しむ全ての患者さんが一刻も早く治療可能になることをめざして、全力で研究を推進してまいります。よろしくご支援をお願いいたします。