奇形症候群|総排泄管残存症(平成22年度)

そうはいせつかんざんぞんしょう
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1. 概要

泌尿生殖系の排泄管は発生の初期においては共通の腔(総排泄管)として存在しており、発生に伴い尿道、腟、肛門と別れる。この分離がなされず、共通の腔として残存したまま出生するものが本疾患である。しばしば、子宮の奇形を合併する。

2. 疫学

2万分娩に1例の稀な疾患。もっぱら女児に起こる。

3. 原因

原因は不明である。総排泄管が3つの穴として完全に分離されるのは胎生6週であるので、胎生6週以前に何らかの発生異常が起こっていると考えられる。

4. 症状

排尿障害、排便障害、月経および性交障害である。これらに伴い、尿路感染、腎機能障害、性交障害、生殖器感染症、不妊症、子宮内膜症、妊娠・分娩異常が惹起される。

5. 合併症

子宮奇形、腎奇形など。

6. 治療法

人工肛門造設術、膀胱瘻造設術、腟瘻造設術、および、多数の術式がある根治術を組みあわせて、数回の手術により修復する。完全な術式は確立されておらず、術後に多くの症状が残存し、生活の質の向上が困難である。

7. 研究班

総排泄管残存症における生殖機能の実態調査:生殖機能保持・向上のための治療指針の作成に向けて研究班