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原発性アルドステロン症 |
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1. 原発性アルドステロン症とは |
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高血圧症の5%〜15%をしめる病気です。アルドステロンは副腎(腎臓の上にある小さな内分泌臓器)の腫瘍(大半は片側の副腎に出来る良性腺腫)や、両側の副腎全体が肥大する過形成によりアルドステロンがたくさん作られてしまう病気です。アルドステロンが血液中に大量存在すると、血液をきれいに濾過する腎臓にて、食塩(ナトリウム)を尿に出ずらくして食塩が体内に貯留してしまう結果、血管の中に食塩とともに水分も増加し、血圧が高くなります。その上、アルドステロン自体が脳出血、脳梗塞、心筋梗塞、心肥大、不整脈、腎不全等を促すホルモンでもあります。原発性アルドステロン症は、高血圧の中で外科手術により直せる病気で、その中で最も頻度が高いと考えられています。脳心血管疾患(脳卒中や心筋梗塞)を起こしやすい病気です。降圧薬による血圧のコントロールだけでなく、アルドステロンの過剰な作用を抑制することで脳卒中、心筋梗塞等の予防となります。 |
2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか |
この病気は極めてまれ(高血圧患者の0.1%以下)と考えられていました。しかし、ホルモン検査の進歩で比較的容易に診断出来るようになり、最近では高血圧症の患者の約5-10%を占めると言われています。特に、治療に抵抗性の高血圧(血圧のお薬が3種類以上必要な方)では25%が本疾患と考えられます。脳卒中や不整脈の患者さんにも実は本疾患がもとにある可能性が高いです。 |
3. この病気はどのような人に多いのですか |
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一般の高血圧でも6%前後はみられますので、初診時高血圧といわれたら、その際疑う疾患です。すなわち、若い人から高齢者まで広くみられます。特に血圧が160/100mmHg以上の方、低カリウム血症、副腎腫瘍の方、40歳未満で脳卒中を起こした方、治療抵抗性(3種類以上の降圧剤でも下がらない人)高血圧では、本疾患の可能性が高いと考えられるので積極的に調べましょう。 |
4.この病気の原因はわかっているのですか |
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副腎に病変(腫瘍とか過形成)ができて、アルドステロンが過剰に作られます。副腎は左右に一個ずつあり、どちらかに副腎の腺腫(極めて稀に癌腫)が出来てしまう病気です。他にも、小さな病変が片側にできて(CT検査でも見つけられないほど小さい)、アルドステロンが大量に分泌されます。この片側副腎に異常があればその摘出すなわち手術で治る可能性が高く、この病気の全体の約60〜80%を占めています。一方、薬物療法が必要な両側副腎の病変を示す例が20〜40%を占めています。その原因は、両側副腎全体が大きくなる過形成組織を示します。腫瘍あるいは、過形成ができる理由は不明です。なお、遺伝的に副腎に過形成ができて本疾患になる家系がありますが稀です。 |
5. この病気は遺伝するのですか |
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通常は遺伝しません。稀に遺伝して家族内発症する例があります。一等親の家族に本症が発症した家族歴を持つ高血圧の方では遺伝子異常の有無を検査した方がいいです。 |
6. この病気ではどのような症状がおきますか |
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血圧が高くなることが共通した症状です。その他には、血液中のカリウムが低下し、脱力感、筋力低下(こむら返り)、多飲多尿(夜間排尿回数の増加)などが起こることがあります。野菜や果物の積極的な摂取と減塩食は有効です。なかなか血圧が下がらない高血圧にこの病気が隠されています。しかし、何も症状を訴えない単なる高血圧の方が多いので特別な症状がなくても疑ってかかるべきでしょう。 |
7. この病気にはどのような治療法がありますか |
1) 手術療法 |
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左右どちらかに副腎腫瘍がある場合は、外科(泌尿器科または内分泌外科)にて、副腎の腫瘍を取り除く手術を行います。内視鏡でお腹の中を覗きながら、片側副腎(または腫瘍のみ)を摘出します(腹腔鏡下副腎摘出術)。この手術法では翌日から歩行、食事が可能です。この手術に慣れた外科医にお願いしましょう。 |
2) 薬物療法 |
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手術が無理な方、希望しない方、あるいは両側の副腎病変の場合は、内服薬で治療します。アルドステロンは脳卒中、心筋梗塞、腎不全などの心血管危険因子なので、可能な限り早くアルドステロン作用をブロックする必要があります。現在、副作用の少ない特効薬である選択的アルドステロン拮抗剤(エプレレノン)が開発されて一般医家(開業医)でも処方できます。 |
8. この病気はどういう経過をたどるのですか |
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原発性アルドステロン症は、通常の血圧のお薬でも容易に血圧が正常化します。見かけ上、血圧がよくなっても、心筋梗塞、脳卒中、不整脈、腎不全等になりやすいので注意する必要があります。高血圧の中で外科手術により直せる病気の中で最も頻度が高いと考えられています。脳心血管疾患(脳卒中や心筋梗塞)を起こしやすい病気です。血圧が良好にコントロールされているからといって油断大敵です。 |
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情報提供者 |
| 研究班名 | 内分泌系疾患調査研究班(副腎ホルモン産生異常) |
| 情報更新日 |
平成22年2月9日 |
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