筋肉を動かす運動神経の障害のため、急に手や足に力が入らなくなる病気です。手足のしびれ感もしばしば伴います。多くの場合(約7割程度)風邪をひいたり下痢をしたりなどの感染の後1−2週して症状がはじまります。症状は2−4週以内にピークとなり、その後は改善していきます。症状の程度はさまざまですが、もっとも症状のひどい場合には寝たきりになったり、呼吸ができなくなることもあります。
人口10万人あたり年間約1−2人がかかると考えられています。
子供からお年寄りまで、どの年齢でもかかることがあります。男性の患者さんの方がやや多いことが知られています。
自分を守るための免疫のシステムが異常となり自分の神経を攻撃するためと考えられています。かかりはじめの一番症状の強い時期に、約60%の患者さんの血液中に、神経に存在する「糖脂質」という物質に対する抗体がみとめられます。これが自分の神経を攻撃する「自己抗体」としてはたらいている可能性があります。その他にリンパ球などの細胞成分やサイトカインなどの液性成分も関わっていると考えられます。
この病気は遺伝しません。
両手両足に力が入らなくなり、動かせなくなります。また多くの場合に手足の先にしびれ感を感じます。顔面の筋肉や目を動かす筋肉に力が入らなくなったり、呂律がまわらなくなったり食事をのみこみにくくなったりすることもあります。場合によっては呼吸ができなくなることもあります。また高血圧や低血圧、脈の不整などの自律神経の障害がみられることもあります。
病気がはじまってからなるべく早く、血漿交換療法あるいは免疫グロブリン大量療法を行うと、ピークの時の症状の程度が軽くなり早く回復することがわかっています。また症状のピークの時には人工呼吸器を用いたり血圧の管理を行ったりといった全身管理が重要であり、回復する時期にはリハビリテーションも大切となります。
症状は遅くとも1ヶ月以内にピークとなり、その後徐々に回復にむかい、6〜12ヶ月で多くの患者さんがほぼ完全によくなります。しかし何らかの障害を残す方は約2割おられ、経過中に亡くなられる方が約5%と報告されています。