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天疱瘡(指定難病35)

てんぽうそう

(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。)

天疱瘡は、他の病気と合併することはありますか?

基本的には、天疱瘡と合併しやすい疾患はありません。リンパ腫に合併する腫瘍随伴性天疱瘡など一部の例外はありますが、天疱瘡と診断されたからといって、がんなどの別の疾患のリスクも上がる、ということもありません。ただ、治療でステロイドを内服している場合、その影響による感染症や糖尿病といった合併症を引き起こさないように注意する必要はあります。

天疱瘡でステロイドと免疫抑制剤を内服しています。予防接種(インフルエンザなど)を受けてもよいでしょうか?

天疱瘡の状態、内服薬の量、ワクチンの種類にも関係するので、最終的には担当医に確認してください。たとえば、天疱瘡が良好にコントロールされており、ステロイドの内服量がPSL換算で20mg/日以下になっている状態では、インフルエンザなど汎用されているワクチンの接種は問題ないと考えられます。免疫抑制状態にあることを考えれば、インフルエンザなどの感染症のリスクを下げられる予防接種は受けておく方が望ましいと思われます。ただ、ステロイドや免疫抑制剤を投与されている患者さんでは、予防接種を受けても、標的となる病原体に対する免疫を獲得しにくい可能性があります。

症状は落ち着いているのですが、血液中のデスモグレインに対する抗体価が上がってしまいました。ステロイドの内服量を増やさなければなりませんか?また抗体価が高い間は、ステロイドは減量できないのでしょうか?

ELISA法やCLEIA法は、組換え技術により作成したデスモグレインに反応するIgG 自己抗体の量(抗体価)を調べるための方法です。デスモグレインと反応する自己抗体は天疱瘡以外の人では見られませんが、患者さんに検出されるすべての自己抗体が水疱を誘導する訳ではないということも、今までの研究から明らかになってきました。臨床症状が落ち着いていれば、抗体価の上昇だけを理由にステロイドを増量する必要はありません。但し、複数回検査して上昇し続けている場合は、注意深く臨床症状を観察する必要があります。また、臨床的に全く症状を認めない寛解期にある患者さんの約40%の患者さんで血清中の抗体が検出されます。血清中の抗体価が陰性にならなくても、水疱・びらんが新しくできない期間が十分に長くなれば、ステロイドを減量することも可能です。

症状も血液中のデスモグレインに対する抗体価も落ち着いていたのですが、測定法がELISA法からCLEIA法に変わった時に、抗体価が大きく上がってしまいました。大丈夫でしょうか?

2013年末頃から、血液中のデスモグレインに対する自己抗体の測定法が、それまでのELISA法から、より効率的に測定できるCLEIA法に変更される施設が増えています。測定原理は変わらないのですが、測定方法が異なるため、二つの検査法で得られる抗体価が一致しない例も見られます。従って、ELISA法からCLEIA法への移行期には注意する必要があります。CLEIA法に移行した後は、CLEIA法での測定結果の比較になりますので、ELISA法と同様に病勢を推測する上で役に立ちます。症状は落ち着いているのに、前回に比べてデスモグレインに対する抗体価が大きく変動するようなことがあれば、測定法が変更になっていないかを確認してみて下さい。

ステロイドは、どれくらい飲まなければならないのでしょうか?

ステロイドは、即効性の点からみても、天疱瘡に対する最も有用な治療薬です。ステロイドには免疫抑制以外の作用がありますので、糖尿病、骨粗鬆症などの副作用の出現をいかに最低限に抑えるかが重要です。初期に1mg/kg/日程度(体重60kgの人で60mg/日)の内服を治療初期に行い、臨床的に水疱形成が認められなくなれば、徐々に漸減していき、0.2mg/kg/日以下、あるいは10mg/日以下まで減量します。またステロイドの総投与量を抑えるために、免疫抑制剤などの併用療法も有用です。従って、ステロイドの内服期間は長期にわたる。自己判断で内服量を調節したり、中止したりするのは危険ですので、絶対にしないでください。ステロイドの投与スケジュールに関しては、個々の症例により異なりますので、担当医によく相談するのが一番よいと思います。


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情報提供者
研究班名 稀少難治性皮膚疾患に関する調査研究班
研究班名簿  研究班ホームページ 
情報更新日平成26年12月29日