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消化器系疾患分野非特異性多発性小腸潰瘍症(小児例)(平成24年度)

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1. 概要

非特異性多発性小腸潰瘍症は、非特異的な病理所見にとどまり、肉眼的には浅い潰瘍が多発する疾患で、その臨床像として若年時からの慢性に経過する潜出血とそれによる貧血と低蛋白血症が特徴的である。長期例では小腸の狭窄を伴うことが多い。現時点では有効な治療法が確立されておらず、難治性・再発性の経過を辿る。病変部小腸の切除後も短期間で高率に再発する。

2. 疫学

詳細不明(極めて稀。九州大学において45年間で成人で10例程度)

3. 原因

成因は不明であるが、常染色体劣勢の遺伝形式が推測される例が少なくなく、遺伝的要因の関与が考えられているが、それ以上の病態は現時点では不明であり、解明が急務と考えられる。

4. 症状

若年時からの慢性的持続潜出血による貧血と低栄養状態に起因する易疲労感、浮腫、成長障害を認めるが、消化器症状(下痢・血便)や発熱は少ない。長期例では小腸狭窄による通過障害を認めることがある。

5. 合併症

罹患小腸を外科的に切除しても、残存小腸に短期間に小腸潰瘍や狭窄の再発を繰り返すことが多い。中心静脈栄養療法は潰瘍を治癒させ貧血も改善させるが、潰瘍の治癒に伴う管腔狭小化が起こり、外科手術が必要となることがある。

6. 治療法

確立された治療法はない。貧血と低栄養状態に対する対症療法が中心となる。潰瘍に有効な薬剤はないのが現状であり、サラゾスルファピリジンやステロイドなどの薬物療法も無効である。

7. 研究班

小児期からの消化器系希少難治性疾患の包括的調査研究とシームレスなガイドライン作成