メニュー


HOME >> 難治性疾患研究班情報(研究奨励分野) >> シュワルツ・ヤンペル(Schwartz-Jampel)症候群(平成24年度)

(2)筋疾患分野シュワルツ・ヤンペル(Schwartz-Jampel)症候群(平成24年度)

しゅわるつ・やんぺるしょうこうぐん
研究班名簿 一覧へ戻る

1. 概要

シュワルツ・ヤンペル(Schwartz-Jampel)症候群は、別名、軟骨異栄養性筋強直症と称され、ミオトニア症状と軟骨異常を伴う遺伝性疾患で、生命予後は良いが成長と共に日常生活動作が障害される。顔面筋の緊張のため眼裂は狭小となり、口を尖らせた特長的な顔貌を呈する。骨格異常としては、低身長、大関節の屈曲拘縮等が認められる。この疾患では、骨格異常とミオトニアという特異な臨床症状の組み合わせが知られていた。ミオトニアとは、筋の持続収縮、弛緩障害を意味し、通常筋原性の症状を指すが、本疾患におけるミオトニアは、筋緊張性ジストロフィーや、先天性ミオトニア等で観察されるミオトニアとは異なった特徴を持つため病因遺伝子の発見とその分子機構解明が待たれていた。

2. 疫学

本邦での報告例は10名以下であるが、診断方法が確立しておらず実際の患者数は不詳である。

3. 原因

SJSはパールカン(HSPG2)遺伝子変異疾患であることが示された(Nicole et al.  Nature  Genetics,2001 , Arikawa-Hirasawa et al Am.J.Hum Genet. 2002)。筋の自発 持続収縮によるミオトニアと軟骨異形性による骨格病変を主症状とする。申請者らは パールカンが、 アセチルコリンエステレースを神経筋接合部に局在させる必須分子 であることを示した(Nature Neuroscience 2002)。これらの研究成果により、SJS  の原因遺伝子が初めて解った。

4. 症状

患児は一般に出生時には明らかな症状を認めず乳児期以降、低身長や特徴的な顔貌に 気付かれ、3才位までに診断される。顔面筋の緊張のため眼裂は狭小となり、口を尖 らせた仮面のような顔貌を呈する。筋の自発持続収縮によるミオトニアと骨格病変 を主症状とする。本疾患で観察されるミオトニアは、持続性、全身性に出現し、筋電  図上も静止時に複合反復放電と称される特徴的な所見 を示す。骨格異常としては、低身長、大関節の屈曲拘縮、脊椎の後湾が認められる。X 線所見にて、扁平椎体、骨端、骨幹端異形成が見られるが、骨端、骨幹端異形成は大  関節に限られる。大腿骨頭の変化は比較的強く、内反股を認めることがある。

5. 合併症

合併症としては、小眼症、白内障、斜視、眼振等の眼症状がある。高口蓋、低位耳介等の小奇形もしばしば合併する。

6. 治療法

効果的対症療法、根治療法が確立していない。対症療法として眼瞼痙攣にボツリヌストキシンを使用した報告がある。

7. 研究班

希少難治性筋疾患に関する調査研究班