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(6)耳鼻科疾患分野先天性難聴(平成24年度)

せんてんせいなんちょう
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1. 概要

周産期の幼小児の感音難聴の原因として、20世紀後半に欧米より、①家族内難聴(遺伝的小児期感音難聴の存在)、②胎内感染(サイトメガロウィルス、風疹、梅毒、ヘルペス、トキソプラズマなど)、③頭蓋顔面の奇形(耳梁、耳管の形態学的異常を含む)、④低出生体重児(出生体重<1,500g)、⑤高ビリルビン血症(交換輸血を要する血中濃度)、⑥聴器毒性薬物の使用(アミノグリコシド、ルーブ利尿剤など)、⑦細菌性髄膜炎、⑧出生時仮死(アプガールスコア1分≦4点、5分≦6点)、⑨機械的人工換気(5日以上続く)、⑩感音性および/または伝音性難聴をきたす症候群にみられる兆候や所見の存在があげられたが、医学が進んだ現在はこの半分が重要ではなくなったので新分類を行い、新しい時代に沿った診断・治療方針の研究を行う。

2. 疫学

先天性難聴は世界中1000の出生数に対し1人の割合で生まれる最も多い先天性障害である。
これまで厚労科研費感覚器障害研究事業で、われわれは長期に新生児聴覚スクリーニングと補聴器および人工内耳の効果について研究してきた。すなわち①東京医療センター、②岡山大学、③長崎大学、④埼玉県立小児医療センター、⑤国際医療福祉大学を主たる施設とし、サテライト施設として、①練馬区富士見台聴こえとことばの教室、②都立東部地域療育センター、③心身障害児総合療育センター、④東大和療育センター、⑤川崎市立療育センター、⑥岡山カナリア学園、⑦長崎ベルヒアリングセンター、⑧国立成育医療センターの協力体制で、現代の頻度の高い周産期の難聴は何か調査研究を実施する。

3. 原因

遺伝子異常、サイトメガロウィルス感染、髄膜炎、高ビリルビン症、仮死、聴器毒性薬物などによって生じるコルチ器の感覚有毛細胞の障害。このように病理学的に結果は同じでも原因はさまざまである。

4. 症状

症状は難聴である。音に対する見かけの反応はわかりにくいため、診断はABR、耳音響放射、行動反応聴力検査など他覚的検査法で行う。

5. 合併症

脳性麻痺、学習障害、発達障害

6. 治療法

補聴器の装用による療育を行う。補聴器の効果が不十分であれば人工内耳埋込術を1歳半以降に行う。

7. 研究班

「周産期の難聴のハイリスクファクターの新分類と治療・診断方針の確立」班