(11)整形外科疾患分野|CNP/GC-P系異常による骨系統疾患(GC-B異常症(マトロー型遠位中間肢異形成症))(平成24年度)

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1. 概要

C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)およびその受容体B型グアニル酸シクラーゼ(GC-B)は内因性骨伸長促進因子であるが、マロトー型遠位中間肢異形成症がGC-B遺伝子の機能喪失型変異によることが確認されている。同疾患は骨系統疾患のひとつであり、生直後の骨格系には顕著な変化は認めないものの、生後2年までに急速な骨伸長障害をきたし、成人の最終身長は5SD以下となる。逆にGC-B遺伝子の機能獲得型変異により過伸長をきたす家系が大阪大学より報告されている。

2. 疫学

マロトー型遠位中間肢異形成症が米国で2,000,000人に1人の頻度。

3. 原因

マロトー型遠位中間肢異形成症はGC-B遺伝子の機能喪失型変異によりおこる。その原因は不明である。

4. 症状

低身長、四肢の中間部および遠位部の著しい伸長障害。生直後の骨格系には顕著な変化は認めないものの、生後2年までに急速に骨伸長障害をきたし、成人の最終身長は5SD以下となる。

5. 合併症

本疾患に特異的なものは知られていない。

6. 治療法

本疾患に特異的な治療法は確立されていないが、骨系統疾患に対する一般的な治療として骨延長術や成長ホルモン治療がおこなわれる。

7. 研究班

  1. 重症骨系統疾患の予後改善に向けての集学的研究