■概念・定義 |
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肝外門脈閉塞症(extrahepahc portal obstruction:EHO)とは,肝門部を含めた肝外門脈の閉塞を有し,門脈圧亢進を示す疾患をいう。原因の明らかでない一次的肝外門脈閉塞と,原因の明らかな二次的肝外門脈閉塞とに分類される。一次的EHOには,年齢分布に小児期と成人期の二峰性がある。 二次的EHOの原因としては,肝硬変,特発性門脈圧亢進症(IPH),腫瘍,血液疾患,胆嚢胆管炎,膵炎,開腹手術などがある。 |
■疫学 |
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本症は門脈圧亢進症をきたす疾患のうちでは肝硬変症,IPHに次いで第3位であるが,その頻度は比較的少なく,厚生労働省特定疾患門脈血行異常症調査研究班の全国集計では1978年をピークに近年減少の傾向にある。年齢別では,10歳代の発症が最も多いが,40~60歳代にも増加する傾向がみられる。これは,一次的EHOの多くは小児期の発症例であり,二次的EHOの多くは成人期発症例であることに起因している。 |
■病因 |
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一次的EHOの原因は不明であるが,その多くが小児期発症例であり,従来は門脈幹の無形成や,門脈の走行異常などの先天性奇形が原因と考えられていた。しかし,頻度は極めて少なく,出生直後の臍炎,新生児期敗血症,臍静脈のカテーテル施行,乳幼児期の門脈系血管炎など,出生後乳幼児期に起きた腹腔内感染や臍炎などによる門脈の血栓性静脈炎によるものが存在すると考えられている。 また,感染の既往の認められない症例も多く,世界的には本症がインド,東南アジアなど比較的発展途上国に多いことから,衛生環境との関連が強く疑われている。 二次的EHOは,肝硬変,IPHなどの門脈圧亢進に続発する場合や,胆道系疾患(胆嚢胆管炎,総胆管結石),血液疾患(anti‐thrombin III 欠乏症,多血症,白血病など),肝門部腫瘤,膵腫瘍,慢性膵炎,開腹手術(特に胆石手術後),脾静脈・腸間膜静脈閉塞等に続発する場合がある。 |
■治療 |
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EHOの治療対象は門脈圧亢進に基づく食道胃静脈瘤出血である。食道胃静脈瘤に対する治療には,内視鏡的治療と手術療法とがある。急性出血の一次的止血目的には,バルーンタンポナーデ法,ピトレッシン点滴静注のほか内視鏡的治療によって行う。緊急手術は術死率が高く,緊急避難的に行うのを原則とする。 厚生労働省特定疾患門脈血行異常症調査研究班の治療指針(2001年)では,待期予防症例に対しては内視鏡的治療ないしは手術を選択するとしている。 |
■予後 |
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EHOの予後は,一次的であれば食道胃静脈瘤出血や胃炎出血などがうまくコントロールされる限りにおいては良好である。消化管出血や手術時に輸血を受け肝炎をきたさない限り,肝硬変や,肝不全,肝癌に至ることはない。10年累積生存率は90%以上である。 これに対して,二次的EHOでは,肝硬変,IPH,肝癌,血液疾患など門脈閉塞の原因疾患によって予後が決定される。 |
門脈血行異常症に関する調査研究班から |
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この疾患に関する関連リンク |
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肝外門脈閉塞症
かんがいもんみゃくへいそくしょう
| 研究班名 | 消化器系疾患調査研究班(門脈血行異常症) |
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| 情報見直し日 | 平成23年7月8日 |





