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重症多形滲出性紅斑(急性期)(公費対象)

じゅうしょうたけいしんしゅつせいこうはん(きゅうせいき)

1. 「重症多形滲出性紅斑(急性期)」とはどのような病気ですか

口唇・口腔、眼、鼻、外陰部などの粘膜にびらん(ただれ)が生じ、全身の皮膚に紅斑(赤い斑点)やびらんなどが多発する一連の病気を指します。発熱、全身倦怠感などの全身症状も出現します。代表的なものとしてスティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)、中毒性表皮壊死症(TEN)などがあります。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか

重症多形滲出性紅斑全体で、年間人口100万人当たり1~10人程度発症すると推定されています。厚生労働省研究班の調査によれば、スティーブンス・ジョンソン症候群と中毒性表皮壊死症は合わせて、人口100万人当たり約4.4人と推定されています。

3. この病気はどのような人に多いのですか

小児~高齢者まで幅広い年齢層に、男女を問わず生じます。

4. この病気の原因はわかっているのですか

原因は詳しくはわかっていませんが、薬剤や感染症などがきっかけとなり、皮膚や粘膜の病変が起こると推測されています。薬剤として多いのは消炎鎮痛薬(痛み止め、熱冷まし)、抗菌薬(化膿止め)、抗けいれん薬、高尿酸血症治療薬などです。また、総合感冒薬(風邪薬)のような市販薬も原因になることがあります。

5. この病気は遺伝するのですか

この病気自体は遺伝しませんが、近年、ある特定の薬剤により起こる病気は、特定の遺伝的な素因を有する人に発症しやすいことが報告されています。

6. この病気ではどのような症状がおきますか
 

高熱・のどの痛み・全身倦怠感などとともに皮膚や粘膜に病変が出現します。皮膚では全身に大小さまざまな紅斑、水疱(水ぶくれ)、びらんが多発します。水疱はすぐに破れてびらんになります。口唇・口腔粘膜、鼻粘膜には発赤、びらんが出現したり、眼では結膜の充血、眼脂(めやに)などが出てきます。尿道や肛門周囲にもびらんが生じて出血をきたすことがあります。進行がはやく症状は急激に悪化します。時に上気道粘膜や消化管粘膜を侵し、呼吸器症状、消化管症状を生じることがあります。

7. この病気にはどのような治療法がありますか

入院して治療を受ける必要があります。皮膚や粘膜の症状に加えて肝臓や腎臓などの様々な臓器にも障害が起こるので、この状態も考慮しながら、副腎皮質ステロイド薬を中心に治療します。血漿を入れ替えるような血漿交換療法を併用して治療することがあります。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか
 

多くの場合は適切な治療により回復しますが、敗血症、多臓器不全などにより死亡する場合もあります。また、眼が侵された場合には眼球結膜の癒着、角膜の潰瘍、視力障害、ドライアイなどの症状が残ることがあります。

9. この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか 

何らかの薬を飲んでいて38℃以上の高熱、口唇・口腔のびらん、眼の充血、皮膚の広範囲に紅斑が生じた場合には医師・薬剤師に相談する必要があります。

10. この病気に関する資料・関連リンク

日本皮膚科学会ホームページ
難病情報センターホームページ
医薬品医療機器総合機構ホームページ

情報提供者
研究班名 重症多形滲出性紅斑に関する調査研究班
情報更新日平成23年9月12日